和歌山・有田川 解禁即入れ掛かり若アユ65匹

次々に野アユを掛ける筆者

<アユFISHING>

 予想以上の追いの良さに興奮した! アユの友釣りが早期解禁された1日、和歌山・有田川に香りのいい野アユを求めて釣行した。午前8時すぎから二川ダム上流の久野原地区、えびす橋上流に入川。残りアカを狙うとやる気満々の若アユが次々に猛烈なアタックでヒット。目印を飛ばす入れ掛かりで午後2時までに12・5~18・1センチを65匹追わせた。初期からこれだけ反応が良ければ、盛期にはかなり楽しめそうだ。

 午前8時すぎ、えびす橋から約400メートル上流に入川した。ここは左岸がメインの流れ。早瀬からの開き、淵に落ち込む瀬肩には、砂利底に大小さまざまな石が入つていて、右岸の細い段々瀬、瀬落ちも狙え、変化に富んでいる。まさに友釣りの好ポイントだ。水位は平水だが、数日前の増水で小石にアカはない。それでも人頭大以上の石にはアカが残っており、ハミアユも確認出来る。まずは左岸から、瀬肩を攻めることにした。

 足元から静かにオトリを泳がせ、ゆっくり上らせると、2メートルほど進んだところでいきなり、キラッと光る。2匹のアユがもつれ、目印が横走った。慎重にタモに飛ばしたのは16センチの野アユ。追い星がくっきり出た背ビレの長い美形だった。今シーズンの1匹目に思わずにんまり。これをオトリに送りだすと、ジグザグに石の間を抜け、スーッと大石裏の白泡の中へ。そしてククッ、ビュイーン。目印が吹っ飛んだ。

 タモに飛ばしたのは尾ビレまで黄色みを帯びたやる気満々の野アユだった。予想以上の追いの良さにびっくり。手前から順番にアカの付いた石を探っていくと次々にアタリが出てハイペースで竿が曲がる。石裏では時々、群れアユも絡んでくるが、ほとんどがしっかり縄張りを持っていて、まるで盛期の友釣りをしている感じ。午前11時まで竿が曲がりっぱなしで13~17センチを41匹キープ。次は右岸に渡り、上流の早瀬を攻めた。

 左岸際に大きな石が入っており、オトリを誘導し、石裏に沈めた瞬間、ガツンと針掛かり。竿にダイレクトなアタリがきた。ぐんぐん走り回る引きをみせたのは、ばっちり背掛かりした18・1センチの良型だった。

 その後も、流れが当たる石の横、頭でオトリを止めると盛期さながらの強烈なアタリが続き、午後2時までに12・5~18・1センチを65匹追わせて納竿。初期から、こんなにも追いがいいのは、数年ぶりで胸が躍る解禁日となった。【日刊FPC・下田成人】

 【今後の見通し】早期解禁日以降、釣り荒れ気味だったが、大雨による増水で川がリセットされた状態だ。水位が下がり、新アカが付きだせば面白くなるだろう。魚影は濃く、くみ上げ放流も予定されているので終盤まで十分に楽しめる。

 【問い合わせ】森谷オトリ店。【電話】0737・26・0005。早期友釣り年券1万4040円、20日からの一般解禁年券は1万800円、日券3240円。

 【交通】阪和道の有田ICを有田・金屋方面へ出て信号を左折。県道22号、国道424号、480号を経て、清水方面へ。清水温泉を過ぎて10分ほど走ると森谷オトリ店。