イサキ大会連覇へ事前調査に来たら…暴風域だった

7時21分 アマダイ、この引きはたまらん

<哀川翔 魂のアタリ!!!!!!!!>

 チャンピオンの座は攻めて守り抜くぜ! 伊東「妙法丸」を本部にして、熱海「喜久丸」との合同によるイサキ大会(3匹までの合計重量)が、20日に実施される。「アニキ」こと俳優哀川翔(56)が昨年優勝した大会。もちろんアニキは2年連続制覇を狙っている。そこで、事前の調査も含めて、伊東に乗り込んだが、現場は暴風域のど真ん中だった。

 東伊豆には大きなイサキがいる。特に熱海~伊東沖には、目を見張るようなモンスターが泳いでいる。毎年、夏を迎えようとするこの時期、イサキ大会が実施される。オレは昨年のチャンピオンだ。毎年参加してようやくつかみ取ったタイトルだ。もちろん、今年も勝ちに行く。それには、事前の情報収集が必要だ。そこで、今年の大会本部になる伊東に足を向けた。

 前日までの予報なら順当に出船できたはずだったが、予報より早く風が吹いてきた。「妙法丸」太田勝久船長は、ギリギリまで考えてくれた。最後は、安全第一で中止になった。太田船長、ありがとう。

 そこで、熱海に移動した。この日はナライ(北東からの風)だった。地図を広げると、熱海はナライに強い。真鶴半島が北側にあるため、大きな屏風(びょうぶ)のように風を抑えて、多少揺れるが問題はない。さあ、行くぜ。

 今回のメンバーは、昨年末から今年3月まで全国ツアーをしたオレ主演のミュージカル「HEADS UP!」で共演した外岡(とのおか)えりか。このミュージカルの仲間は、オレの影響でみんな釣り好きになっちまった。

 トノオカはほとんど釣りをしたことがなかったんだが、「あのプルルン、ってくる感触がたまんないです。もっといろんな釣りをしてみたいです」と話している。

 おっと、メンバーの話だったな。ヘアメーク担当、のぶちゃん。オレがイサキ王者に就く前年とその前の2連覇王者だ。その弟子のブチ、そして釣り仲間のエージの計5人だ。

 熱海に陸路で移動して、午前7時前に海に出た。うねりは残っていたが、なんとかできる。最初はアマダイを狙って、それからイサキを釣りに行くプランだ。

 ここで、トノオカが意外な力を発揮した。決して大きくはないが、次々にアマダイを釣り上げていった。今年2月に千葉・内房の金谷「光進丸」でアジ釣りをしたときも、サオ頭だった。どうやら魚釣りの才能はあるみたいだ。結果、アマダイ5匹。微妙なタナ調整も独自にできる。2本バリ仕掛けをちょっとだけ底にはわせて、底付近にいるアマダイにちゃんとアピールさせていた。素晴らしい。オレら釣り人は、トノオカのような素人に釣りの楽しさを伝えないといかんな。

 そしてメイン。「イサキにはまだ早い」という松本早人船長。それでもデカいイサキが釣れる実績のある場所に入った。ほどなくして、のぶちゃんのサオが大きくしなった。41センチ、重さは、なんと1キロ。マダイじゃないのにこの重量。イサキとは思えん。

 20日には、伊東と熱海で合同の大会が予定されている。残念ながら、募集は早い段階で満席となってしまった。オレは全力を尽くして王座を守るだけだ。

 ▼船 伊東「妙法丸」【電話】070・5010・7368。集合は午前4時30分。イサキはコマセ&氷付きで1万1000円。ヒラメは氷&活イワシ付きで、釣り場などにより1万3000~1万5000円。

 熱海「喜久丸」【電話】090・5456・8449。イサキ午前便は午前4時30分集合、氷&エサ付き1万1000円。午後便は正午集合。