福井 小浜・泊 尺マアジ、アタリ最高

安藤さんが釣った31センチのマアジ

<筏カセFISHING>

 筏のマアジ釣りが熱い! 今年は型が良く、尺超えが釣れている福井・小浜の泊にある「深田渡船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の筏へ11日、出掛けた。早朝から多田礁筏に上がると31センチが激しいアタリで出迎えてくれたが、数は伸びず22~32センチが7匹止まり。それでも早朝に固め釣りをした高槻の岩正雄さんは、20~31センチを午前10時までに36匹もゲット。体高がある船釣りクラスのマアジの引きはやみつきになるほど面白かった。

 筏でのマアジ釣りの魅力はなんといっても、アタリの激しさ。穏やかな海で竿先が止まった状態から、いきなりカンカンと竿先が引き込まれる。尺クラスともなれば、かなり強烈で一瞬、ドキッとするほどだ。

 午前5時前、そんな大アジが群れる多田礁筏に上がった。時合は早朝の一時。他の筏よりもいち早く、まき餌を打ってアジの群れを引き寄せる。出遅れると釣果に大きな差が出るからだ。天秤仕掛けのコマセカゴにアミエビを詰め、底まで落とし、少し引き上げて待つことを繰り返すとクックッとアタリ。ひかえめに竿を曲げたのは25センチのマアジだった。

 狙うは尺クラス。隣の安藤貢さん(岐阜)はサビキと0・8号のオモリに長ハリスを付けた1本針の二刀流。「サビキで中型を集め、その周りにいる大きいのを狙う」という。すると、マダイの三段引きのようなアタリが記者の竿先にきた。グッグッグッと竿を締め込む引きを、慎重にかわして浮かせたのは体高があり、プリプリの31センチ。これはまさに船釣りサイズ。

 安藤さんも、同型を食わせ「尺以上のアタリはすごいね。突然、竿先をカンカンと持って行くのがたまらない」と話す。その後も2人で25~28センチをポツリポツリ釣っていくが、午前6時半ごろになると不運にも潮が止まってしまった。

 アジ釣りは潮次第。「いつもなら8時ぐらいまでは釣れ続くのですが…」と安藤さんもがっくり顔。日が高くなるとアジの気配が遠のくが、忘れたころに大きいのが回ってくるので油断は禁物。今か今かと2人で粘っていると時折、静寂を破るようにカンカンとアタリがきて良型を2匹追加。合計、22~32センチを7匹で午後1時半ごろに納竿した。

 この日の竿頭は前方の筏でサビキ釣りをした高槻市の岩正雄さんで、午前10時までに20~31センチのマアジをなんと36匹に28センチのカサゴ3匹、小ダイ1匹をゲット。朝一にしっかりとまき餌をきかせ、手持ちの1本竿で上下の誘いをかけ、少しずつまき餌と同調させながら釣っている感じだった。【近江康輔】

 【今後の見通し】今年はマアジのサイズが良く、3月末から尺超えが釣れ続いている。これから水温が上がってくると、もっと数が釣れだすので楽しみ。ほかにも、チヌが有望だ。筏の周りに大型が浮く姿もみられ、完全フカセで狙うと面白い。チョイ投げではキスや小ダイ、カワハギも楽しめる。

 【問い合わせ】深田渡船【電話】0770・52・6163。渡船料金は4000円。乗船は午前3時半~同4時に集合。迎えの船は午前10時、正午、午後2時、同5時半。※集合時間、最終の納竿時間は季節により変動。仏谷には「奥城丸渡船」(日刊銀輪倶楽部加盟店)【電話】0770・52・2845がある。

 【交通】舞鶴若狭自動車道の小浜ICを出て小浜市街へ。国道162号に入り、北上。阿納尻三差路の信号を左折。県道107号を海岸線沿いに走り、堅海坂トンネルを抜けて泊へ。