千葉・三島湖 減水どうしよう、教えて大関コーチ

課題はタナをどう操るか。大関コーチ、納得の美ヘラを釣り上げた

<チャレンジ!! ヘラブナ道場>

 三島湖、地肌が見えてます。ダム亀裂事故が発生してから約1カ月半、補修工事や農業用取水で現在5・7メートルの減水。夏のこの時期で動いてきたヘラブナにも少なからず影響はある。16日(月・祝)には本紙予選も待っている。そこで、ヘラブナ道場の大関実コーチ(50)に「こんな場合はどうしたらいい?」をテーマに、サオを出してもらった。

 まず、三島湖の状態から。5月15日にダムに亀裂が確認されて、同18日には水漏れの緊急工事が完了した。これで大事故につながる事態は回避された。

 ただ、今後の本格工事に伴い、湖水を減らすこととなって、一気に平水から7・7メートルまで水位が下がった。その後、この値は最大で9メートルに達したが、雨などによる増水で6月下旬には「5メートル前後」で落ち着いた。

 最近の減水は5・7メートル。今月に入って農業用に水を1日おきに出していたが、10日からは毎日少しずつ農業用水の放水が実施される。16日の予選会に出場するなら、事前に様子を見ておきたいところだ。

 そこで大関コーチの登場だ。取材日は、強い風が回っていて、釣りにくかった。雨はなかったものの、夏の変わりやすい天気をどう克服していくか。

 大関コーチ 放流ベラも回遊しているが、ここにきてスタイルのいい地ベラが浮いてきている。この地ベラをどう振り向かせるか。そこが勝負の分かれ目です。

 全天候型に対応できるブタ小屋下ロープに入った。岸に向かってロープでボートをくくる。岩肌がきれいに見えて、地層の研究をしている学者にはたまらない光景かもしれない。

 サオは11~13尺。サオいっぱいの宙で攻める。

 大関コーチ 両ダンゴ、そしてセットと両面で、頭を柔軟にして組み立てていくといい。

 両ダンゴなら「段差バラケ」「バラケマッハ」(各400cc)「天々」(200cc)に水140ccを入れて練る。そこに「軽ネバ」(200cc)を追い足して軽く絡める。ボソだけどエサ持ちがよくなるようにしてみる。

 大関コーチ まず、ここでヘラの食いの様子をみる。渋いのであれば、このエサのままで、食わせバリの方に「ヒゲトロ」を加えて変化を出す。

 そしてセットのケース。「Sデザイン(ブルー)」をバラケに使って、食わせには「ヒゲトロ」と合わせてみる。

 大関コーチ 食いが渋くて魚を集めたい場合は「一発」を食わせにして、バラケでは「段差バラケ」「新B」などサナギ系の集魚力のあるものを選んでみよう。その逆で魚が浮いているケースでは「粒戦」などの重めのバラケで、食わせは「力玉」が有効ですね。

 大事なのはハリスワークになってくる。

 大関コーチ ウキがなじむ前にカラツンが出れば、エサが落下するどこかにタナがあるので、下バリを詰める。無反応であれば下バリを長くする。この基本を押さえておけば、戦略の崩壊はなくなるはずです。

 風がなくて流れも穏やかならば、三ツ沢、トリ小屋下などが有力だ。

 大関コーチ どちらにせよ、減水している三島湖のイメージを持ちにくいのなら、予選前に試釣はしておくに越したことはないですね。

 予選に出場される皆様、頑張ってください。まだ、若干名ではありますが、参加者も募ってますよ。

 ▼宿 三島湖「ともえ」【電話】0439・38・2544。出舟は午前5時、桟橋帰着午後6時。ボート1人乗り3000円、放流バッジ所有者2500円。ブラックバス釣りは、免許不要艇も1人3000円。レンタル=エレキ(フット)3000円、エレキ(ハンド)2000円、バッテリー1000円。

 宿泊、食事も可。交通は館山道・君津IC下車して鴨川方向に約30分。

 16日ヘラ予選は、受け付け午前4時、ルール説明は同4時半、出舟同5時、帰着・検量午後3時。競技エリアは全湖対象とする。

 ▼今後の予選・決勝日程 今月16日(月・祝)に今回特集した三島湖「ともえ」募集40人、8月25日(土)精進湖「湖畔荘」同30人、決勝・9月1日(土)西湖「樹海荘」