淡路島・洲本沖 タチウオ誘って120cmドラゴン

久松さんが仕留めたドラゴン級タチウオ

<乗合船FISHING>

ドラゴンクラス(120センチ級)のタチウオを狙おうと淡路島の洲本沖へ先日、兵庫・明石林崎の「小松乗合船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で出た。朝一から大きな群れをとらえると次々に竿が曲がり、タチウオ特有の荒っぽい締め込みを堪能。竿頭は“合わせまくり釣法”の久松健一さん(枚方市)で、正午までに120センチのドラゴンを頭に75センチまでを53匹ゲット。記者も110センチまでを34匹釣り上げ、納得の釣果を得た。魚影が濃いので引き続き数、型ともに期待できそうだ。

「三度の飯よりも、魚釣りが好き」。会社で映画「釣りバカ日誌」のハマちゃんみたいと、言われている久松さんが、すごかった。1投1匹の入れ掛かりを続け「なんぼも釣れますわ」と終始、笑いっぱなし。

ポイントは淡路島の洲本沖。数もサイズも狙えるタチウオの絶好ポイントだ。朝一から僚船がひしめきあい、ドラゴンクラスの大物を狙っている。水深は70~80メートル。狙うタナは底から20メートル上まで。イワシをテンヤに巻き付けて底まで落とし、上下に誘いをかけては止めることを繰り返す。

すると、すぐにコツコツとイワシをかじる前アタリが竿先に出るが、ガッツリ食い込むアタリがなかなかでない。この本アタリを引き出すためにいろんな誘いと食わせのタイミングを探っていくのがタチウオ釣りのだいご味だ。

ところが、ハマちゃんは本アタリを待たずに合わせまくり。「アタリが出たら、とにかく合わせる。空振りしても、かまわない。これを繰り返すとタチウオの活性が上がり、上へ上へ追いかけてきて最後には掛かるんですよ」とハマちゃんスマイルで釣っていく。

なるほど。記者もまねると、いきなりメーター級が針掛かり。魚影は濃いがタチウオがなかなか食い込まないときにはいい方法だなと感心した。これならエサをかじられ続けることもない。さすが、ハマちゃん。

他の人も思い思いのヒットパターンで次々に竿を曲げていく。右隣の坂秋穂さん(神戸市)は、餌持ちのいい塩漬けのサンマを餌に2メートルほど、小さくしゃくっては止めることを繰り返して数を伸ばす。左でも生頼喬さん(神戸市)が、底付近を棒引きと止めの繰り返しでコンスタントにメーター級を抜き上げていく。

そんななか、圧巻の大物がハマちゃんにヒット。掛かった瞬間、ゴンと竿が止まり、ガンガンと荒っぽい締め込みをみせたのは大きな牙を持つ、いかつい顔をした120センチのタチウオ。文句なしのドラゴンだった。結局、納竿の正午ごろまで、ずーっと釣れっぱなし。竿頭は75~120センチを53匹釣り上げたハマちゃん。「きょうは弁当を食べる暇もなかったよ」と休む間もない入れ掛かりに最後までえびす顔。大半の人が30匹以上の満足釣果で沖をあとにした。【近江康輔】

【今後の見通し】今シーズンはタチウオの魚影が濃い。しばらくは数釣りが楽しめそうだ。サイズも期待でき、洲本沖だけでなく、神戸沖でも、ドラゴンクラスの大物がよく上がっている。年末の竿納めにお薦めだ。また、大潮回りは、クロメバルが面白い。身のうまさ、引きの強さを味わってほしい。

【問い合わせ】小松乗合船【電話】078・923・8711。タチウオの乗合船料金は神戸沖が7500円、洲本沖への遠征は8000円。餌付き。出船は午前6時。同5時半までに集合。大潮回りは、メバル釣りに出船。少し東の明石漁港には丸松乗合船(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】090・6981・4620がある。

【交通】第2神明道路の玉津ICを出て国道175号を南下。和坂交差点を直進。林小学校前の信号を右折し県道718号へ。3つ目の信号を左折し、林崎漁港内の受付事務所へ。