兵庫・東条湖 ヒットパターン追求でワカサギ53匹

竿先の小アタリに集中して合わせを入れる片山さん

<湖FISHING>

冬の風物詩・ワカサギ釣りが熱い! 兵庫・東条湖の「ビッグバイト」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)へ先日、出掛け、人気の秘密を探った。季節風が吹く寒い日だったが、ドームの中は暖かくて快適。多彩な誘いでワカサギを食わせていくゲーム性の高さを実感した。竿頭は片山直秀さん(加古川市)で8~15センチを53匹ゲット。他の人も、あの手この手で小アタリをとらえ、歓喜の声をあげていた。ワカサギはこれからが最盛期。年末年始に仲間を誘って出掛けてみてはいかがですか。きっとはまりますよ。

ワカサギ釣りの人気の秘密を見た! まさに小さな好敵手。魚群探知機でワカサギの群れが回遊してくるのをじっと待ち、そのタナを正確に釣っていく。魚探のモニターに映るオモリとワカサギの魚影を重ね合わせるように仕掛けを落とし、合わせが決まった瞬間がたまらない。

インドアのゲーム感覚だが、引き上げてくるのはピチピチのワカサギ。リアルな喜びが込み上げる。「魚探に反応が出たら、真剣勝負。上下に誘った後、竿先の小アタリを瞬時に合わせるところがたまらない」とワカサギ釣り歴1年の森一彦さん(加古川市)が話す。

ワカサギはエサ釣りだがじっと待つだけではなかなか釣れず、誘わないと食ってこない。どちらかといえばルアーフィッシングに近い。天候や時間帯によっても誘い方やタナが微妙に変わる。これを攻略するためのヒットパターンを見つけられるか、どうかで釣果に大きな差が出る。

ルアーで海の大物を釣るのが好きな、片山さんも「こんな小魚を釣ってなにが面白いのかと思っていたが、やってみたら、めっちゃはまりました。かなりゲーム性が高い。魚探に幅広く写るときはリフト&フォール、固まっているなら、たたき(細かく竿先を震わせる)が有効です」と黙々と釣っていく。正確なタナ取り、誘い方はケンサキイカを狙うイカメタルの釣りにそっくり。魚探を見ながら釣っていくところはブラックバスのシューティングにも似ている。ルアーマンがはまるのもうなずける。

そしてなによりも、ありがたいのが暖かさ。ドーム(ビニールハウス)に日差しが差し込めば、室内は春の陽気に包まれる。季節風が吹き付ける野外とは別世界。お腹がすいたら、コンロでお湯を沸かしてカップ麺を食べたり、温かいコーヒーを飲みながら1日まったりと過ごせるのもいい。

この日は片山さんが竿頭で8~15センチを53匹ゲット。「大きいのは塩焼きに、小型はてんぷらにして食べます」とにっこり。今シーズンは12月10日に女性アングラーが釣った112匹が最高記録。昨年は17センチのししゃも級が上がっており、これからの最盛期が楽しみ。【近江康輔】

◆ワカサギ釣り基本テクニック 仕掛けは5~7本針を使う。餌は紅サシで小型を、ブドウ虫は良型に効果がある。上下にブドウ虫、真ん中に紅サシを刺す方法がお勧め。魚群探知機でワカサギの群れをとらえたら、上下に誘ったあと、止めてアタリを待つ。これの繰り返し。注意点はドーム下にブラックバスが潜んでいるので水面近くまで引き上げると早めに取り込むこと。

◆東条湖フィールドメモ ▽ワカサギの放流量 毎年、芦ノ湖産の卵(今期は3000万卵)を人工ふ化させ、自然放流している。

▽釣り座 ドームは20人用1室、12人用は3室ある。桟橋も含めると、130~150人が竿を出せる。

▽水深 ドーム、桟橋下で27メートル。底はフラット。

【今後の見通し】東条湖はワカサギのサイズが大きいのが特徴。7~8センチを中心にフルセの12~15センチが交じる。2本竿で手返し良く釣れば、3ケタ釣果も期待できる。釣期は3月末まで。

【問い合わせ】ビッグバイト【電話】0795・47・0072。ワカサギの釣り料金は、桟橋使用料金が1620円と遊漁料860円が必要。営業時間は午前7時~午後4時。年中無休。レンタルタックルは手巻きリールタイプが1080円、電動リールタイプは2160円。餌、仕掛け付き。魚群探知機は2160円。※コンロの貸し出しはないが、持ち込みは可能。無料駐車場あり。

【交通】中国自動車道のひょうご東条ICを出て、信号を右折。最初の南山東信号を右折し、県道313号を北上し、東条湖へ。