兵庫・明石沖 28センチ頭にメバル連掛け

当日最大の28センチを仕留めた笹倉さん

<乗合船FISHING>

数は望めないが、型が良く、1匹の価値が大きい兵庫・明石沖のクロメバルを狙おうと先日、明石浦漁港の「丸松乗合船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で明石沖に出た。当日は潮の動きが良かったのか、潮止まり前後に良型がバタバタとヒット。竿頭の松本晃亨さん(明石市)が22~28センチを11匹釣り上げた。記者もなんとか2匹ゲット。ぼってりとした迫力のある魚体に感激した。これから水温の上昇に伴いベイトフィッシュが増えてくるとメバルの活性が上がり面白くなる。

身にうまみがあって煮つけにすると抜群にうまい明石沖のクロメバル。群れが小さな根魚だけにそう簡単には釣れないが、100円玉ほどの大きなクリクリの目をした25センチ超を手にしたときのうれしさは格別だ。

朝一のポイントは鹿ノ瀬。水深は50メートル前後。高さ3メートルほどの岩礁周りを探っていく。メバルは流れが緩む潮止まり前後に活性が上がるので、その一時を逃さずに釣るのが大事。満潮から下げに入ると「メバルが浮いたぞ。今がチャンスや」と松本正勝船長の指示が出た直後、次々に竿が曲がる。

岩礁の潮上(底から3メートル上)にサビキを漂わせるとグッグーと鋭いアタリで23センチが食ってきた。左舷の松本さんは25、26センチを連掛け。「アタリが出ても、がまんしてゆっくりまき続けると追い食いしてきた。楽しい」と満面の笑みを浮かべる。

仕掛けのハリスは極細の0・6号。メバルの強い締め込みをかわしながらのやりとりはスリル満点だ。その後も好調に竿が曲がり30分ほどで時合が終わった。流れが速くなるとメバルが磯に張り付き、活性も下がるためしばらくは底どりを繰り返しながらの拾い釣り。

それでも型が良く、掛かれば体高のある25センチ級とあって誰も手を休めない。ポツリポツリと船中で竿が曲がり、明石沖の浅場に移動した午前11時ごろ、再び時合がやってきた。

流れが緩むとまたまた松本さんが良型ラッシュ。トリプル、ダブルと大当たり。記者も待望の25センチをゲット。ぼってり肥えた見事な魚体を手にこいつは絶対うまいやつやとにんまり。左隣では笹倉直人さん(西宮市)が26、28センチを連続で仕留め「今夜は刺し身に塩焼き、煮つけとメバル尽くしです」と声を弾ませる。

結局、竿頭は松本さんで22~28センチを11匹釣り上げ「大満足です」と大喜び。港に帰ると別船のマダイも好調で、内藤和久さん(明石市)が30センチ前後を8匹ゲット。メバル、マダイともに春本番へ向け、食いが上向いてきた感じだ。【近江康輔】

【今後の見通し】メバルはこれからが本番。春に向けて水温が上がってくると活性が上がり、4月からは尺クラスも狙える。浅場で釣れるようになると引き味も増し、強烈な締め込みが楽しめる

【問い合わせ】丸松乗合船【電話】090・6981・4620。メバル釣り1人6800円(餌なし)。小潮回りのタチウオ釣り(洲本以南)は7500円~。集合は午前5時(要確認)。林崎漁港には小松乗合船(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】078・923・8711がある。

【交通】JR神戸線、山陽電鉄明石駅下車、タクシーで約5分。車は大阪方面から第2神明道路の玉津ICを出て国道175号を南下。和坂の信号を左折し同2号へ。明石川に架かる橋を渡り、信号を右折。明石浦漁協前を右折し約200メートルで港内に丸松乗合船の受付事務所がある。