駿河湾&東京湾でマダイ本格化「ダービー」開催中

俊広さんは「うぉ~、釣れたぁ~、楽しー」と絶叫した

<ママも一緒に!家族で釣り>

マダイダービー、駿河湾&東京湾で盛り上がってるぜぇ~! 駿河湾・御前崎「博栄丸」(大沢洋輔船長)でようやくマダイのノッコミが本格化してきた。また、東京湾・八景「太田屋」(太田一也船長)では春のマダイ釣り教室が2日に最終日を迎え、参加した6人全員が釣果をあげた。今月19日までは、3匹総重量で競うマダイダービーが駿河湾と東京湾でそれぞれ開催されていて、熱戦が繰り広げられている。まだチャンスはあるぞ!

スタート直後、「博栄丸」のサオが次々にしなった。タナ(魚の回遊層)は海面から35~40メートルと浅くて、初心者でも入りやすそうだ。取材で釣り座も用意されていたが、次々にマダイをヒットさせるため、写真撮影を優先させて、自分の仕掛けを投入する機会を完全に失った。タコボウズ記者(寺沢です)以外、7人全員がヒットした。

コマセマダイ釣りが初体験の近藤今朝子(けさこ)さん(64)と息子俊広さん(38)は釣れたマダイを見つめて興奮したままで「最初の投入で釣れるとは聞いたけど」「母さん、いきなり釣っちゃったよ」などと手をとりあって歓喜に震えた。

朝一番の盛況は想定内で、大沢船長は「3月以降、魚探(魚群探知機)にマダイの反応が出ても釣れなかった」とこぼした。毎年3月中旬からマダイはノッコミ(産卵活動)期に突入して、3キロ以上の大きなマダイのヒット率が高くなる。ところが、暖冬の影響なのか、ノッコミの兆候も見られなかった。

魚探に反応は出ても釣れず、朝一番のヒットパレードの後が続かなかった。取材日の4月26日は、午前中いっぱいアタリが続いた。タコボウズ記者も午前9時過ぎに2キロ級を釣り上げた。最多で8匹。大沢船長は「マダイ、ようやく本気になってきた」と笑顔をみせた。近藤親子ははるばる長野県南部・阿南町から来ていて「こりゃ、毎月来ないとね。5、6月の予約は入れました」と大張り切りで帰路についた。【寺沢卓】

東京湾もマダイで盛り上がっている。八景「太田屋」では、厳冬期と梅雨~猛暑期を除いて通年でマダイ釣り教室を開催している。2日、春季最後の教室が開催された。今回は、太田屋の教室史上最年少となる7歳の佐原岳浩(たかひろ)君が2匹を釣り上げた。「手さばきもいいし、いつもお父さん(嘉浩さん)とアジ釣りにきているんですが、アジの仕掛けはマダイと一緒。ベースがちゃんとしているから、魚が違っても釣れるんですよ」と太田船長も感心した。

岳浩君は「マダイも面白いね。とってもきれい」と自分の釣ったマダイを指先でツンツンしていた。

太田屋のマダイ釣り教室は、一般客と一緒にする。常連がどのように釣るのか、横目で確認しながら力をつけていく。ただし、この日はGW期間中だったので、常連さんは1人だけ。それでも教室では佐原親子を含み計6人全員がマダイの釣果をあげた。

太田屋のHPで教室を知って申し込んだ石崎智紀さん(43=品川区)は「アジは船でもあるけど、マダイはどうやればいいかも分からなかった。友人の加藤と一緒に参加して基礎から理解できてよかった」と話し、石崎さんに連れられて来た加藤宏さん(42=中央区)は「2日前に石崎にアジ釣りに誘われたのが人生初の釣り。このタイが2度目。で、4匹釣れた。楽しい。ちゃんとやれば釣れるんですね」と大喜びだった。

“参加すれば釣れる”マダイ釣り教室は、残念ながら次回は今秋。ただ、講師の新井利行さん(54)は「教室はないけど、ノッコミ自体はダラダラ続きそうで、GWが明けても5月いっぱいはマダイが釣れそうですよ」。マダイに挑戦してみますか?

▼ダービー 19日まで駿河湾&東京湾で開催中。期間中に釣れたマダイ3匹の総重量勝負。初回に参加料1000円を支払うと「恵比寿さまの大漁袋」を参加賞でもらえる。以後、期間内であれば何度でも挑戦できる。「駿河湾マダイダービー」は安良里「ふじなみ丸」、戸田「たか丸」、久料「魚磯丸」、御前崎「博栄丸」の4地区。「Tokyo Bayマダイダービー」は富浦「共栄丸」、勝山「宝生(ほうせい)丸」、八景「太田屋」、久里浜「大正丸」で受け付けている。

▼マダイ船 御前崎「博栄丸」【電話】0548・63・3337。集合時間は午前4時30分。氷付き1万1000円。コマセ1ブロック1000円。要予約。八景「太田屋」【電話】045・782・4657。出船時間は午前7時15分(納竿午後3時)でエサ・氷付き1万500円、女性&中学生以下は5000円。戸田「たか丸」【電話】0558・94・3214。午前5時集合、午後便は同1時出船でともにエサ・氷付き8000円。