鹿島 絶品!カットウで掛けるショウサイフグ

よっしゃ、1匹目だ

<パパかっこいい!大人の釣り>

夏の大人釣りといえば、カットウで掛けるショウサイフグ。鹿島「第三幸栄丸」に「アニキ」こと俳優哀川翔(58)が乗り込んだ。今季はなかなか釣果が伸びないものの、釣れれば極上のおいしさが約束されている。帰港するまでにさばいてくれて、自宅ですぐにいただける。今なら甘~い白子も堪能できますよ!

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今年は何かとフグが多いような気がした。マダイ釣りをやっていても、気付いたらハリごとプツン。アジ釣りでも何かもぞもぞするな、と思って合わせるとフグ。海の中はフグだらけなんじゃないかと感じていた。

じゃ、そのフグを釣りに行くか、というのが鹿島に来た動機だった。

カットウ釣り。独特な釣法だな。30号の中通しオモリの直下にアオヤギを3~4つ刺せる大きなハリ。このハリは、フグをおびき寄せるワナだ。その下に段差で、3本イカリバリが2本。このイカリでグサリ。

釣り方は別途説明する。フグは、底付近で獲物を狙っている。ちょっと出っ歯。プクリと丸くなって愛嬌(あいきょう)のある魚だけど、この歯はカッターのように鋭くて、無造作に指なんぞを口付近にちらつかせると、とんでもなく痛い思いをするから気をつけてほしい。

今回は、いつもの釣り仲間でノブちゃん、杉ちゃん、エージ、のぞむ、山岡、若林とオレの7人。それと現地集合で海洋環境研究家の木村尚さんとその友人の通称「オヤビン」。にぎやかに出船だ。鹿島は大陸棚で、ずっと水深30メートル前後の浅瀬が続いている。ショウサイフグが生きていくには好都合な条件といえそうだ。

つまり、フグの漁場は数え切れないほどたくさんある、ということにもなる。

ただし、今季は専門にフグを狙うと、なかなかに難しい。外道ではよく掛かるのに不思議なものだ。でもね、ヒットすると、そのほとんどが40センチ近い大型。こりゃ、楽しみだ。

先陣を切ったのが木村さんだ。オレはちっとも当たらない。そこで、コツを木村さんに聞いてみた。

木村さん コマメに空アワセをするのがいいですね。フグが掛かることもあるし、そのシャクリが誘いになるし、知らず知らずのうちにエサを食いちぎられることの抑止力にもなる。

ほお~、奥深いね。

木村さんに教わった「コマメな空アワセ」を実行に移したらきたね。分かりやすいアタリでちょっと待ってから合わせた。バッチリだな。面白いね。

結局、オレはデカいのを3匹、木村さんはさすがの7匹。帰港までのフグおろしの免許を持つ仲乗りさんが、全部さばいて、身と白子にしてくれる。帰宅してからの作業がないのがうれしいね。

オレは焼いて食った。メチャクチャうまかった。絶品だな。それと白子は、昆布ダシにくぐらせて、シャブシャブ。んで、卵かけご飯に、白子を乗せ、突きくずしながら食べる。これはうますぎて泣けるよ。

梅雨が長かったからか、まだ白子も持ってるし、身も厚い。数もこれから伸びてくるだろう。チャンスだぜ、チャンス。

【写真&構成・寺沢卓】

◆船 鹿島「第三幸栄丸」【電話】0299・82・6032。ショウサイフグの乗合船は、集合4時30分でエサ&氷付きで1万1000円。帰港するまでに白子と身に分けてさばいてもらえる。下船後にカレーライスの昼食無料サービスあり。