神戸・平磯海づり公園 泳がせ釣りに70cmメジロ

当日の釣果

<波止FISHING>

秋の波止には夢がある! 小アジの入れ掛かりに子どもたちの歓喜の声が響き、小アジを餌にした泳がせ釣りには大型青ものがヒットした。神戸・垂水の「平磯海づり公園」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)へ先日、釣行し、70センチのメジロを仕留め、スリル満点のファイトを堪能させてもらった。小アジも魚影が濃く、2、3連掛けが続き、釣り場は大にぎわい。竿先をコンコンと震わせる小気味よい引きを夢中で楽しむ、子どもたちの笑顔がまぶしかった。

ガンガンガンと置き竿をひったくっていく荒々しいアタリにびっくりした! サビキ釣りのかたわらでアジの泳がせ釣りをしていたら、大物が食いついて大慌て。竿尻が浮き上がり、海に引き込まれそうになるのに気づき、急いで竿を持つが猛烈な引きに四苦八苦。

ラインが出っぱなしで20メートルほど引き出されたところでようやく応戦。ドラグを少ししめ、ポンピングで慎重に浮かせ、波止際へ。最後は通りかかった人にタモ入れを頼むが「こんなでっかい魚、すくったことないですよ」と何度もタモ入れに失敗した末に、なんとかネットイン。仕留めたのは70センチのメジロだった。

ツバスが釣れたらいいなぐらいにしか思っていなかったので予想以上の大物にうれしさが込み上げる。船からは何度もメジロを釣っているが、波止からは初めて。長竿を絞り込む強烈な引きをかわしながらのやり取りはスリル満点だった。

この1匹で十分に満足したが小アジは13~15センチが30匹ほど。南蛮漬けがもっと食べたいなーと欲張りな食欲が膨らむ。魚釣りは食べるのも大きな魅力。目指すは100匹。大型青ものが回遊しているせいか、沖に小アジの群れは少なく、岸壁際にまき餌を効かせると2、3連で入れ掛かり。

周りでは家族連れが竿先をコンコンとたたく小気味良いアタリに歓喜の声を上げている。高槻市の市岡直己君(小5)は小アジを3連で食わせたほか、25センチのカワハギも釣り上げて大喜び。「ゴンゴンとすごく引きました。目標はもっと大きなベラを釣ることなんです」と母の好恵さんと日焼けした顔で目を輝かせる。

おじいちゃん、おばあちゃんに指導を受けながらサビキ釣りを楽しむ小野市の岡田連延君(8)、壮右君(6)兄弟は競い合うように小アジをゲット。壮右君がダブルで釣ると、連延君は「僕は3個やで。ブルブルッ最高。めっちゃ楽しい」と声を弾ませ、サビキ釣りに熱中していた。記者も40年前、父に魚釣りを教わった少年のころの思い出が脳裏によみがえる。

ウキがシューと海中に引き込まれ、魚の引きがグッグツと手の平に伝わる躍動感は大人になっても心が躍る。天国の父に感謝しながら、じっくりサビキ釣りを楽しみ目標の100匹を達成したところで納竿。やっぱり魚釣りっていいなとあらためて実感した。【近江康輔】

【今後の見通し】小アジの群れは大きいようで、しばらくは好釣果が続きそうだ。青ものはこれからが本番。泳がせ釣りのほかにも、メタルジグやメタルバイブのキャスティングでツバスやメジロのほか、シオ(カンパチの幼魚)やスズキが狙える。エギングのアオリイカも面白くなる。

【問い合わせ】神戸市立平磯海づり公園【電話】078・753・3973。開園時間は午前6時~午後7時(土日祝日は8時)。9月から毎週木曜休園(祝日は開園)。基本釣り料金4時間大人1000円、子供600円。仕掛け、エサ常備。

【交通】山陽電鉄の東垂水駅下車、徒歩約8分。車は大阪方面から阪神高速の若宮ICを出て国道2号を西へ約10分。専用駐車場あり(基本駐車料金は4時間=車500円、単車100円)。売店、軽食堂、トイレ完備。