釣ってさばいて大満足 親子釣り教室in川崎

第2回親子釣り教室に参加した皆さん、「釣ってさばいて食べる」体験に大満足でした

<ママも一緒に! 家族で釣り>

初心者の親子に釣りの楽しさを知ってもらう「第2回親子釣り教室in川崎」が14日、川崎市麻生区の管理釣り場「ベリーパークinフィッシュオン!王禅寺」で行われた。20組42人の小学生親子が参加。ブラックバス釣りのトッププロ、茂手木祥吾コーチ(43=キャスティング)の指導を受け、ニジマス釣りに挑戦した。全員が獲物を確保した後、ハサミを使って実際にさばき、自分で釣った魚を塩焼きにして食べた。楽しい体験に、誰もが満足していた。

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「釣れたよ」。あちこちで子どもたちの歓声が上がった。実際に釣る前に、茂手木コーチから教わった手順でサオを振り出し、針にエサのコーンを付けて仕掛けを投入する。水面に浮いているウキがスッと沈んだり、水面でフワフワ揺れたりしたら、魚が掛かっている。水平に出していたサオをまっすぐ立てれば、魚の重みで針がかかる。こうなれば、格闘開始だ。

サオを立てるまでは、コーチが事前に教えていた。釣れた後のやりとりは、あえて教えていない。針がすっぽ抜けたり、バラしたりもした。カツオの一本釣りのようにサオをしならせて、豪快に抜き上げた子もいた。「釣れたドキドキがあるから楽しいんですよ。引き上げるのは、自分なりに楽しんでほしいですから」と、見つめていた。

釣れた魚が怖くて、釣り糸をおそるおそるつまんで、また暴れられてしまう。それも構わない。中には母親が釣ったニジマスを子供がタモで取り込んだり、子供の釣った魚の針を父親が外したりと、親子のほほえましい光景も見られた。

「釣りはしたいけど、教えてもらえる場所がない。私たちは初心者への普及の窓口になりたい。親子で自分たちの遊びにしてもらえれば、いいイメージで一生の楽しみにできるはずだから」。茂手木コーチの発案で、教室は今年6月に始まった。

「テレビの釣り番組を見て子供が興味を持った。こういう場所があるといい」。初めて釣りをしたという幼稚園年長組の池内俊太君(5)の父俊介さん(35)は、家族で記念撮影をしていた。貴重な1匹を確保した俊太君は、「また、釣りをしたい」と笑顔を見せた。

地元の村上大輔さん(50)は、小5の双子の娘に昨年から釣りをとせがまれていた。神奈川県内の管理釣り場を探していた。「指導してもらえるのがいい」と、親子で今回、初挑戦した。姉の結泉(ゆい)さんは、「獲物が掛かったブルブルとした感触が面白かった」。妹結香(ゆか)さんは「水面に魚が泳いでいるのが見えるのに、釣れないのがじれったかった。最後に1匹釣れて良かった」。

また、島津創一君(小2)も終了間際に2匹を釣り上げた。母奈保さんとともに、こちらも全くの初めてだった。「掛かった魚に引き込まれるような感じだった」(奈保さん)「沈んでいくエサを魚が追いかけて、釣れた時はうれしかった」(創一君)。

釣った魚は自分たちでさばいた。肛門からハサミで腹を開き、ハラワタやエラを取る。大平佳穂さん(小1)は「さばいたのは初めて。エラが意外に硬かった」と感想を述べた。

最後はみんなで塩焼きにしておいしく食べた。釣って楽しく、食べておいしい。これが釣りの面白さだ。「楽しかったね」。親子でこんな会話も聞かれた。次回は、11月の開催を予定している。【赤塚辰浩】

◆茂手木祥吾(もてぎ・しょうご)1976年(昭51)5月26日、東京都練馬区生まれ。現在、大型釣具店「キャスティング」勤務。3歳のころから祖父や父に連れられ、釣りを開始。船、磯、渓流からルアーまですべてをこなす。23歳でバスプロに。現在、日本の中でも実力者がそろう、JBのトップ50メンバーに名を連ねる。2012年(平24)には福島・桧原湖で優勝もしている。

◆「ベリーパークinフィッシュオン!王禅寺」 【電話】044・959・0037。住所は、神奈川県川崎市麻生区王禅寺1227の2。営業時間は午前6時から午後9時30分(4~10月の土・日・祝日は午前5時30分から)。エサ釣りのほか、ルアーやフライ、テンカラができる池を複数完備。料金は一般男性3時間3400円、女性と中・高校生同2100円、小学生以下(大人同伴のこと)1400円から。詳細はhttps://www.fishon-oz.jp/。