南房・太海 関東メジナダービーに向けて初ザオ

鵜澤さん、良型メジナにニッコリ

<ママも一緒に! 家族で釣り>

南房・太海「新海荘」で5日、新春恒例の「磯コマセ釣り」が解禁され、大型メジナ釣りの本格シーズンに突入した。この太海を含む南房・館山「マリンスポット釣吉」、南伊豆・石廊崎「橋本屋」の3地区で、18日から「関東メジナダービー」予選が始まる。競技委員長の磯マスター鵜澤政則さんが6日に太海で初ザオを出してきた。

令和初の正月でしたね。この時代はどうなるのか、いい磯の釣りができることを期待したいです。磯釣り師は減っていますが、この楽しさを広めていけるように頑張っちゃおうかな。

今年も待ちに待った太海の磯が5日から解禁となりました。今冬は全国的に風の強い日が多く、昨年末からうねりがとれない日が続いていました。各地で渡船できず、磯に上がれる日が少なかったですね。

年が明けても潮温の高い状態が日本沿岸で続いています。取材の6日の太海は19・2度。高いなぁ、まるで晩秋。例年よりも2~3度高いです。

その高潮温が続いているせいか、解禁初日にはイサキが出たそうです。本命メジナのほかにマダイもヒットする可能性も高い。いろいろな魚が期待できて、何がヒットするか分からない。フカセ釣りの面白みは十分です。

初日の5日はうねりが強かったようだが、6日は海もおとなしくなり、磯釣りにはコンディションが良かった。雨乞(あまごい)のハナレに上がることができた。ここは磯が低いので上がるのは2年ぶり。

雨乞は、驚くぐらいのナギ。でも、潮の動きが緩慢で、メジナの活性が上がってこない。コマセをまいて様子を見た。最初のうちはサンノジやアイゴばかり。しかし、しばらくすると25~30センチの小型メジナがポツポツ食い出した。

太海では沖を流す釣り方を好む人もいるし、B前後のウキを使って重い仕掛けで足元を狙うパターンでも大型がくる。沖なのか、足元なのか、狙いでいつも迷う。それが太海の磯メジナの面白さでもある。

潮温が高い割にはエサ取り(本命以外の魚)がほとんどない。実際深く入れてもけっこう付けエサが残った。軽い仕掛けをゆっくりと深く入れてゆく。すると5~7メートルラインでいきなり道糸を引っ張られて、メジナがヒットした。寒の入ったころからアタリがシブくなってきた。今季は潮温が高いからなのか、こういう食い方が多い。初心者の食わせの勉強にはいいかもしれない。

昼すぎから真潮(北に上がる潮)がゆっくりと動きだした。すると、ヒットするメジナの型が大きくなり、30センチを超えてきた。それでも食いはシブい。ゆっくりと深く攻めないとアタリをとれない。ジンタン7号を付けるか外すかでアタリが変わる。こういうところはシビアだ。

釣果は25~30センチが中心。30センチ後半を含め30匹ほどキャッチ。もちろん小型はほとんどリリースした。また、雨乞の先端では50センチを超えるクロダイやイサキ、イナダも釣れた。この様子だと、本格シーズンは1月後半あたりになりそうだ。

今冬から太海と館山「マリンスポット釣吉」、石廊崎「橋本屋」でメジナ3匹の長寸(対象30センチ以上)を競う「関東メジナダービー」予選を各地で開催する。3地区の上位3人が代表となって、4月に代表9人が石廊崎に集結して、決勝(30センチ以上のメジナの総重量)を実施する。

太海は2~3月にかけて大型が出そうなので最後まで気を抜けない予選になりそうだ。

▼太海「新海荘」 【電話】04・7092・1535。渡船は午前6時40分ごろで、料金は4500円~。

<関東メジナダービー予選の概要>

3地区での予選上位3人が4月12日(日)に石廊崎「橋本屋」で決勝に臨む。

▼予選期間 予選は1月18日(土)~3月31日(火)。30センチ以上のメジナ3匹の合計長寸(口を閉じた下アゴから尾の先まで)で競う。期間内なら何度でも参加OK。参加費1000円は初回だけ=参加賞は「日刊スポーツロゴ入り3ウエイライト」。記録は1匹からの入れ替え可能。

▼決勝 4月12日、午前4時30分に石廊崎「橋本屋」宮島丸の発着所に集合。代表9人が3カ所でリーグ戦(各地区代表がクジ引きして3カ所に散らばる)。エサをつくって同5時30分に港を離れる。リーグ戦は同6時からスタートして1時間ごとに時計回りに場所交代する。いったん、港に戻って総重量審査。リーグ戦3カ所それぞれのトップが決勝進出。敗退した6人も決勝地にのぼり、3人が審判、残り3人は場所替えなどのお手伝い。決勝は午前10時から。各1時間で場所を交代して午後1時に終了する。決勝予備日は4月19日(日)。

※磯靴、救命胴衣は必着。入れ替え、競技終了時に魚が掛かっている場合は3分以内にあげる。