東京湾タチウオ ニッカン大魔神対サンスポ松本アナ

タチウオ対決、大魔神と松本アナ…バチバチだ。撮影は川目記者

<パパかっこいい! 大人の釣り>

東京湾のタチウオフィーバーはどこまで続くのか? そんな中、日刊スポーツとサンケイスポーツの釣り担当“野球人”がタチウオで釣りバトルをした。サンスポはニッポン放送ショウアップナイターでおなじみの松本秀夫アナウンサー(58)とニッカンはもちろん大魔神こと本紙評論家佐々木主浩氏(51)。本日17日、史上初、ニッカン&サンスポで同じネタの記事が掲載されている。さて、対決の結末は?

何でこんなことになったのか?

もともと、プロ野球の実況放送をする縁から、大魔神は松本アナを「まっちゃん」と呼ぶ仲だった。さらに2人とも釣りが大好き。会えば野球の話題ゼロで、互いの釣りの情報交換だけということも数知れず。当然の流れで「いつか釣りの紙面企画をしたいねぇ~」となっていた。

松本アナはサンスポ、大魔神はニッカン。そこで2社の釣り担当が話し合って出した企画が「ホーム&アウェー」方式の釣り対決だ。それぞれの指定船宿で相互に釣り対決をして勝敗を決する釣りの日本シリーズ(?)だ!

まず、先行はサンスポで横浜・八景「米元釣船店」(米元正船長)の東京湾のタチウオ。そこで日本テレビの人気番組「ザ!鉄腕!DASH!!」レギュラーで“海のおじさん”こと木村尚(たかし)さん(63)に勝負の見届け人として同乗してもらった。

泣いても笑ってもタチウオ3匹の合計重量勝負とした。サンスポは「必ず雨を呼ぶ」と称される川目梢(かわめ・こずえ)記者、かたやニッカンはスキンヘッドにサンダル姿の「タコボウズ記者」こと寺沢が同乗した。

今回、松本アナの得意魚種ということもありタチウオが指定された。ただし「松本サイズ」の小刀を掛けるのがうまい! 数は重ねるものの“期待通り”に体高が指2~2・5本の脇差し級しかあがらない。「いやいや、こういう釣りが楽しいんですよ。あらよ、と、今度はデカいサバだぁ~」と勝負を忘れて自分の釣りを実況していた。

大魔神は険しい表情だった。「タチウオは1年前に1回やっただけ」と油を差していないロボットのようなギクシャクした誘い。シャクるごとにタチウオを寄せ付けない。ヒートアップして頭部から湯気が立っていた。「あ~、オレには向かん!」と目尻を上げながらも、周囲をぎょろりとにらむ。バッターのクセ&弱点を探り出すように、上手に抜き上げる釣り人のフォームをじっくり目で追っていた。さすが元メジャーリーガーだ。

誘いのコツを覚えた大魔神は柔らかく誘って、器用に合わせ、豪快に取り込めるようになった。が、松本アナ同様にペティナイフのようなきらめきばかり。

その緊迫した船上でペタン…ペタン…と餅つきの音? いや、タチウオを掛けて船内に取り込む度に、その弾みで派手に後方に倒れていく川目記者の尻もちの衝撃音だった。

雨を呼ぶはずの「こずこず」(一部でこう呼ばれる)だが、この日は快晴のベタナギ。しかも、こずこず、取材する身なのに空気を読まず、青竜刀のような大型ばかりをペタン…ペタン。「だってぇ、原稿は松本アナですから、わ・た・し、写真だけ頑張りまぁ~す」と超マイペースだ。サンスポ、これでいいのか!

そして納竿(のうかん)。米元釣船店の桟橋に戻ってさっそく検量。松本アナから1匹目、次に大魔神。交互に魚を披露していった。木村さんも「この検量のやり方はゾクゾクするね。魚、小さいけどネ」と握りこぶしの手汗をぬぐった。

松本アナは480、480、330で3匹の記録「1290グラム」。大魔神は470、450と2匹で920グラムで「370差ならどう考えてもオレの勝ちでしょ」と3匹目を自慢のフォークの握りで繰り出した…量ると、370グラム。えっ、なんと奇跡のドロー。木村さんと米元船長がおなかを抱えて笑い転げた。「おかしいだろ、ほら、もう1度やれば違うから」と大魔神が叫ぶが、1度下った裁定が覆るわけもない。

ちなみにこずこずの3匹は指4~6本。610、730、1000と足し算をするまでもなく2人に圧勝。さすが「松本アナに絶対負けないオンナ」の本領を発揮。木村さんは「東京湾のタチウオは太くてスケベだねぇ」と吹き出した。

さて、次戦ニッカンのホームは2月28日、静岡・久料「魚磯丸」でのマダイ対決だ。松本アナは「いや~、楽しみですねぇ」と浮かれ、唇をかむ大魔神は「マダイでは負けない」と肩をグルグルと回しながら同点止まりだった桟橋を去っていった。【寺沢卓】

▼船 サンケイスポーツ指定・八景「米元釣船店」【電話】045・701・9539。ショートタチウオ乗合船は午前7時15分出船、納竿午後1時30分。サバエサ&氷付きで9000円。釣況や女性、子どもの割引料金については、気軽にお電話を。