ニッカンXサンスポコラボ 今度は沼津でマダイ対決

満面の笑みの松本アナ。ただ、ただ引きつる大魔神

<ママも一緒に! 家族で釣り>

マダイで決着! 史上初となるサンケイスポーツとの異魚種格闘戦が2月28日、日刊スポーツ新聞社指定の沼津・久料「魚磯丸」(久保田清船長)で行われた。両紙のホーム&アウェー方式の第2戦は、ニッカンは「大魔神」こと本紙野球評論家佐々木主浩さん、サンスポはニッポン放送ナイター中継の名調子、松本秀夫アナウンサーがマダイで腕を競った。初戦引き分けで迎えた今回、大魔神は大ダイを引っこ抜けたのか?

ニッカン・大魔神とサンスポ・松本アナの釣り対決。レフェリーは、前回(1月17日掲載)の東京湾タチウオでも同乗した海洋環境専門家の木村尚(たかし)さん(63)に依頼した。人気番組「ザ!鉄腕!DASH!!」に出演中だ。

木村さん 行司だから、木村尚之助(しょうのすけ)ということで(笑い)。

ここでホームのニッカンが痛恨のミス。事前に購入していたマゲのカツラ帽子と軍配を東京に忘れてしまった(無念)。

松本アナ 形は大事ですけど、仕方ないですね。

大魔神 勝負に集中するのみ。マダイなら絶対に負けない。負けられない。

大魔神が気負うのも無理はない。この久料「魚磯丸」で、11キロのマダイを釣り上げた記録ホルダー。出船前の午前5時50分、背中からはほのかに湯気が立っていた。

釣りスタート。マダイ1匹の重量勝負とした。コマセカゴは80号、クッションゴム1メートルにハリスは4号10メートル。エサになるオキアミを意識してマダイバリ8号のチモト(ハリとハリスの結び目付近)には黒いビーズが仕込まれていた。松本アナの発案だ。

松本アナ 海中でオキアミの黒目は発光してマダイを寄せる…らしいから、この黒ビーズはシバリです。

ギュン! タナ50メートルでサオが曲がったのは、行司役の木村さん。尾ヒレのそろった1キロ前後のきれいなピンク色のメスだった。

続いて、釣り担当4年目のサンスポ川目梢記者が1・2キロを釣り上げた。鬼の形相の大魔神、あきらめ顔の松本アナ。前回のタチウオ対決でも、1キロを筆頭に小刀の2人に圧勝していた。松本アナは、一緒に釣りをして勝てたことが1度もないという。

劣勢の中、松本アナがスマホを取り出した。

松本アナ 本日、夕方の予定を来週に移せませんか?(電話交渉を終え)よし、これで心おきなく釣りができる。午前便で帰京する予定だったけど、午後便も継続して釣りましょう!

直後、勝負に徹した松本アナのサオ先がブルンと揺れた。1・4キロのマダイ。ここで午前便はタイムアップ。大魔神は空振りだった。

大魔神 勝負はここからだ。まだ5回表、オレはクローザーだからブルペンにも入ってないぜ。

勝負はなし崩し的に午後便に突入した。大魔神が午後便にこだわるのには理由があった。11キロの大ダイは、午後便の日没間際だったからだ。

そして“予定通り”に潮は動かず、サオも震えなかった。

大魔神 チャンスは1回あるかないか。コマセはあまりまかない。外道がくるから。ハリスも2・5号に落として15メートルに長くした。やれることは尽くした。

静まり返る船内。大魔神のサオ先に緊張感が集約された。9回裏2死フルカウント満塁-もう、後がない。大魔神のサオ先がキューンと海に引っ張られた。リールを巻いて糸をたぐる。魚影は赤い!

でも、やや長かった。細長いアカタチだった。駿河湾特有の深海魚で、タチウオではなくアカタチ科の魚。丸みを帯びたカワイイ顔をにらみつける大魔神は、ひざから崩れ落ちた。ゲームセット。

松本アナ やったー、勝ったぁ~、夢のようだ。川目にも初めて勝ったぁ。

大魔神 ダメだ。もう1度、仕切り直しだ。オレの本当の敵は川目じゃ!

えっ、次戦? 木村さんが勝負をさばいた。

木村さん 今回は松本アナの勝ち。次戦実施で、私がマゲヅラと軍配を持てる。ニッカンさん、次は行司グッズ頼むよ。

駿河湾マダイは14日からダービーがスタート。これからが本番だ。楽しく、愉快な泥仕合、舞台を移して、まだまだ面白くなる。【寺沢卓】

◆第1戦VTR 昨年12月27日、サンケイスポーツ推奨宿・金沢八景「米元釣船店」から出船して、東京湾のタチウオで3匹の合計重量勝負をした。大魔神は生涯2度目、松本アナはどんなにシャクっても「松本サイズ」と呼ばれる小型しか釣れない。ともに7匹ずつの接戦となり、しかも3匹重量がともに寸分たがわず920グラムで、まさかのドロー。「そんなはずない。オレが10グラム上だぁ~」と大魔神の怒声が冬空に響いた。

◆久料「魚磯丸」【電話】055・942・3230。マダイ乗合は午前6時が出船、沖あがりは同11時。午後便は同0時30分に港を出て、同5時30分納竿(15日から終了は同6時)。午前&午後両便ともにエサ、コマセ、氷付きで1万円。

駿河湾マダイダービーは、3月14日から魚磯丸と御前崎「博栄丸」、戸田「たか丸」、安良里「ふじなみ丸」の計4地区で開幕。マダイ3匹の合計重量で順位を出す。5月24日までの期間内であれば、何度でも挑戦できて、1匹からの入れ替えが可能。初回に参加費1000円を納めると日刊スポーツロゴ入り3ウエイライトが参加賞として手に入る。上位10人には豪華賞品と下1ケタ「0」のみなさんには飛び賞が贈呈されます。