<ソルトウオーターFISHING>
産卵を終え、体力を回復するために稚アユの荒食いを始めたヒラスズキを求めて17日、徳島県・海陽町の宍喰川河口へナイトゲームに出掛けた。稚アユがたまる流れのヨレに狙いを絞り、ルアーのカラー、レンジを変えながら攻めるとコンディションのいい62、65センチがヒットした。稚アユのそ上は、まだまだ続くのでこれからが楽しみ。雨が降って増水したタイミングに数、型ともに期待できる。
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午後7時半前、宍喰川の河口に到着した。状況は前日に降った雨の影響で増水していて、ささ濁り気味になっている。稚アユパターンでヒラスズキを狙うには最適な条件だ。まずはアピール力の高いピンクベリーカラーのシンキングミノー(125ミリ)をチョイス。
ベイトフィッシュの稚アユ(7~10センチ)は流れが緩いところにたまっているので、下流へルアーをフルキャストしては、リトリーブを繰り返し、リトリーブの抵抗が軽くなるところ(流れのヨレ)を探していく。
この時期のヒラは、産卵から回復しようとしている途中のため、そんなにガツガツとは食ってこないはず。なので、流芯にルアーをキャストし、ヨレに入れ、スローリトリーブでテロテロと泳がせる。
すると、さっそくコツコツとバイトがきた。モゾッとルアーを吸い込んだような感触をとらえたタイミングで、フッキングを入れると、水中でヘッドシェイクをしてゴンゴンと暴れる。まずまずの手応えだ。
慎重にじわりじわりと引き寄せるが、5メートル前方まできたところでエラ洗いを連発して激しく抵抗する。目測で60センチ。気を抜かずにファイトを続け、岸にずり上げてキャッチに成功。サイズを測るとコンディションのいい62センチのヒラだった。
幸先のいいスタートで好釣果を期待したが、その後は1時間ほど、まったくアタリなし。それでも、ヒラは必ずいるはずだとルアーのカラーやレンジを変えながらキャストを繰り返す。すると、ナイトゲームの定番・クリアチャートカラーのシンキングミノーに替えた1投目、コツコツとショートバイトをとらえた。
続けてバイトがあったところをピンポイントに攻めると、今度はガツガツガツと明確なアタリがきた。すかさずフッキングを入れるとヒラが水面を割ってエラ洗いを連発する。先ほどよりも、サイズがよさそう。ロッドを寝かせながら慎重なファイトで寄せてくる。
数回にわたって流芯にグイグイ突っ込まれるが、しっかりロッドでためながら応戦。キャッチしたのはベイトをたっぷり捕食してナイスプロポーションをしたきれいなヒラで、サイズは65センチだった。その後もサイズアップを狙って攻め続けたが、良型の反応はなく午後10時すぎに納竿とした。【日刊FPC・長井淳】
【交通】徳島市内から国道55号を南下。海陽町宍喰に入り「ホテル リビエラししくい」前を通過。宍喰大橋を渡って右折。宍喰橋手前を右折し、宍喰川河口へ。
【今後の見通し】ヒラスズキは5月末ごろまで産卵後の荒食いが期待できる。海がなぎの日が続けば狙い目だ。徳島の宍喰川河口、海部川河口のほか、イワシ系のベイトが多くなってくる高知の入木浜、椎名海岸、水尻の浜などもお薦め。