福井・小浜湾 25センチ級キス船中10匹、誘いまくって大型連発!

陽之介君が釣った25センチのキス

<乗合船FISHING>

福井・小浜湾で大型のシロギスが狙い時ですよ!! 同所の「はやし渡船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の乗合船で先日、同湾に出ると、勢浜沖で握り応えのある25センチ級が連発。船中で10匹もヒットした。まだ、シーズン序盤で食い込みは浅かったが、ひんぱんに誘いをかけると口を使い、竿頭で13~24センチを30匹釣り上げた。条件のよい日には、70匹近い釣果も出ており、数、型ともに楽しめそうだ。

小浜湾でキスの食いがよくなる北西の風が吹き、潮もほどよく流れだすと大型のキスが次々にヒットした。ポイントは大型の実績が高い勢浜沖。ちょい投げし、チョンチョンと誘うとコンコンと小アタリがきてヒット。きき合わせるとグングングン。手応え十分の引きで取り込んだのは握り応えのある25センチだった。

続けて林和正船長が竿先を小刻みに振っては止める誘いで同型を仕留めるとほかの人も次々に竿を曲げる。そんな中、目を引いたのは京都市からやってきた山中咲太朗君(小6)、陽之介君(小3)の兄弟。陽之介君が25センチを釣り上げ、目をまん丸にして大喜び。「トントンと引いて、止めると釣れました。こんなでっかいキスを釣ったのは初めて。すごくうれしい」と大興奮。

その後も、2人で競うように釣っていく。陽之介君は直感派で、咲太朗君は理論派。父の將嗣さんに仕掛けや誘い方などをいろいろ質問しながらヒットパターンを追求。手返しがよく、トラブルの少ない1本針で匹数を伸ばし24センチの良型もゲットした。

船尾では、ビギナーの今西陽二さん(大東市)が船長から誘い方のアドバイスを受け、25、22センチを2連掛け。「ブルブルッとくる引きがたまらないね。はまりそうです」とうれしそうに話す。また、もう1組のベテラン親子(永田文男さん=京都市、本郷昌文さん=亀岡市)も奮闘。本郷さんがこの日最大の26センチを釣り上げて満足顔。小浜湾の魅力を聞くと「ここは、のどかな雰囲気がとてもいいんです。船長も、すごく親切なので家族で通っています」と親子で口をそろえる。

結局、ヒットパターンは絞り込めなかったが、エサを動かし続けることでキスの食いを引き出し、全体で25~26センチが10匹、20センチ超が多数ヒットした。

竿頭は13~24センチを30匹釣り上げた咲太朗君。「めっちゃ楽しいです」と夢中でキスアタリを追い続ける姿に注目が集まった。「目標は日本記録のキス」。海の女神が2人にほほえむ日も近いかもしれない。勢浜沖は、底が変化するかけ上がりや砂地と泥地の境目、波でできる砂の紋様に大型が集まり、尺クラスも狙える絶好ポイント。今後も期待大だ。【近江康輔】

◆林和正船長の必釣テクニック キスの活性が、日によって異なるので次の3つの誘いを参考にしてヒットパターンを見つけてください。まずはオモリで底をたたいて砂煙を上げて誘います。これがダメなときは、オモリを底に付けたまま、竿先を激しく動かすシェイクを試すか、またはシェイクするほどは動かさずに竿先を上下する。最近はシェイクでよく釣れています。針はキスがエサを吐き出すタイミングでも掛かりやすいように大きめ(8~9号)がお薦め。合わせは、きき合わせる程度で十分です。大きく合わせると、スッポ抜けてしまいます。エサのたらしは1センチぐらいが最適です。

【今後の見通し】小浜湾のキスは、これからが本番だ。さらに大きな群れが沖から入ってきて、最盛期を迎える。梅雨が明けると、大型まじりの3桁釣果が期待できる。筏ではチヌが好気配。こちらも、夏場に向けて、良型まじりで小、中型の数釣りが楽しめそうだ。

【問い合わせ】はやし渡船【電話】0770・77・0591。乗合船料金6000円、仕立船は5人まで3万円、1人増し6000円。釣り時間は午前6時~正午まで。仕掛け、エサ常備。

【交通】大阪から中国自動車道、舞鶴若狭自動車道を利用。小浜西ICを出て国道27号に入り舞鶴方面へ約3キロで右側に同渡船がある。