兵庫・明石浦 120センチのドラゴン来た!タチウオテンヤ釣り

狙い通りにドラゴンを仕留めてご満悦の出本さん

<乗合船FISHING>

ゲーム性が高いことから、近年、大人気のタチウオテンヤ釣りを楽しもうと9月27日、兵庫・明石浦の「丸松乗合船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で明石海峡へ出た。朝から、魚群探知機にタチウオ反応が無数に映しだされ、潮が勢いよく流れ出すと入れ掛かり。竿頭で75~100センチを36匹ゲット。底付近を狙い続けた人には120センチ(指5本幅)のドラゴンがヒットした。ワンピッチジャーク&ステイやストップ&ゴーなど、思い思いの誘いと食わせのタイミングを探り、数釣りを堪能した。

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ポイントは、港を出てすぐの明石海峡(水深80~85メートル)。「急流で育ったタチウオは身が締まっていて、うまいぞ。きのうよう釣れたから期待できる。いっぱい釣ってくれよ」。松本正勝船長が声を弾ませる。その言葉通り、潮の流れが勢いを増した午前10時ごろから怒とうの入れ掛かり。船内のあちらこちらで電動リールの巻き上げ音が響き渡った。

特に目を引いたのは船尾の三宅弘樹さん(明石市)。底から20メートル上までをスローに引き上げ、時折、しゃくりを入れる釣り方がはまり、1投1匹のハイペースで釣っていく。2番手は左舷の澤田光則さん(たつの市)で、ワンピッチジャークを2回繰り返しては3~5秒の止めを入れて猛追。タチウオ釣りは誘いと食わせのタイミングを見つけだすところにだいご味がある。

船首では「船のタチウオ釣りは初めて」という松谷洋平さん(姫路市)が、動画で研究してきたという、しゃくると同時にリールのハンドルを半回転させる釣り方で2桁超え。「めっちゃ面白い。コツコツと前アタリがきたときのドキドキ感、ガンガン締め込むスリリングな引きがたまらないです」と興奮気味に話す。

また、隣ではジギングで102センチのブリを仕留めたこともあるという安本恵子さん(神戸市)が奮闘。女性らしくしなやかにテンヤを躍らせ、ステイで入れ掛かり。「タチウオはいかにして食い気を引き出し、ほっぺに針掛かりさせられるか、どうかというところにはまりますね」と22匹もゲット。紅一点のがんばりをみせた。潮の動きがいいのか、タチウオの活性がどんどん上がり、食い上げや明確な追い食いでヒットが続く。

圧巻は「底から10メートル上までをノンアクションでスローに引き上げ続け、大物狙いを貫いた出本勝弘さん(神戸市)。「底から少し巻いたら、ゴンと食ってきたよ。でっかいのは、やっぱり底やね」。納竿間際に狙い通りの120センチ(指5本幅)を仕留め、ご満悦だった。

前半は潮の動きが鈍く、餌追いも悪かったが、終わってみれば竿頭の三宅さんで75~100センチを36匹もゲット。「魚釣りは最後までわからん。魚群探知機にはタチウオがいっぱい映っとるから待っとけ。潮がいきだしたら食ってくるわ」。ベテラン船長の潮読みがズバリ的中した。【近江康輔】

【今後の見通し】タチウオは小潮回りに出船し、2月末まで楽しめる。状況によっては洲本沖まで遠征する日もあり、ドラゴンに期待がかかる。大潮回りはのませ釣りがお薦め。青物のほか、ヒラメやマゴチにキジハタも交じる。カワハギやアオリイカ釣りも出船中。

【問い合わせ】丸松乗合船【電話】090・6981・4620。各乗船料は次の通り。タチウオ7500円~(餌付き)、青ものやヒラメなどののませ釣り7500円。集合時間は要確認。林崎漁港には小松乗合船(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】078・923・8711がある。

【交通】第二神明道路・玉津ICを出て国道175号を南下。和坂の信号を左折し同2号へ。明石川に架かる橋を渡り、すぐの信号を右折。明石浦漁協前を右折し約200メートルで同乗合船。