南紀・白浜 ダンゴの濁り切らさず攻め、年なしチヌ52センチ

パワフルな締め込みをみせた52センチの年なしチヌ

<筏カセFISHING>

乗っ込みの大チヌを仕留めようと、先日、南紀・白浜にある「堅田漁協」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)のかかり釣り場へ出かけた。まだ、ハシリの様子で匹数は伸びなかったが、ダンゴの濁りを切らさずに攻めることでチャンスを呼び込み40、52センチの本命を仕留めた。ほかにも、30~56センチのマダイ8匹に49センチのシマアジも食わせ、竿の曲がりを十分に楽しんだ。チヌの乗っ込みは、これからの本番に期待したい。【日刊FPC・兼松伸行】

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堅田のかかり釣り場は、乗っ込みチヌが釣れ始めたばかり。まだ、群れが小さいため、しっかりダンゴを打ち続け、チャンスを逃さずに釣っていく。午前6時半すぎにボラ筏の26号に乗った。水深は約15メートル。さっそく、オキアミ、アミエビ、ミンチサナギをたっぷり入れたダンゴを10個竿下に打ち、魚を寄せにかかる。

そうして実績の高いオキアミを刺し餌にゼロダンゴ釣法で1時間ほど打ち返すと、ダンゴに反応が出だす。チャンスとばかりに追加のダンゴも投入し、濁りの柱をしっかりキープ。ダンゴから刺し餌が出るのを確認せずに待っていると餌取りとは明らかに違う節のある力強いアタリがきた。

穂先を下げながら30センチほどアタリについていき、穂先を押さえ込んだところでフッキング。締め込みを楽しみながら浮かせたのは本命のチヌできれいな40センチだった。魚が寄ったと思い、さらにダンゴを10個投入。次はダンゴの割れを確認した直後に穂先を押さえ込むアタリでヒット。強い引きを強引に止めて浮かせたのは52センチのマダイだった。

その後も追加のダンゴで濁りをキープ。針上10センチにBのオモリを打ち、オキアミを2匹刺しにし、前方3メートルへ投入。濁りの外から、濁りの中心へ刺し餌をカーブフォールさせ、49センチのシマアジに、40センチ級のマダイを連発で食わせた。だが、その後は沈黙が続く。

それでもダンゴ濁りをきらさずに時合を待ち続けると午後3時すぎに魚の反応が上昇。ダンゴの割れを確認せずに2メートルほどラインをはわせると穂先を押さえ込むアタリがきた。仕留めたのは56センチのマダイ。強い引きだった。ダンゴアタリが再び出始め時合だと判断。

ダンゴからの餌出しを確認後、竿先を止めて刺し餌を浮かせた後、ラインを出し、なじませると穂先にもたれてくる待望の本命アタリ。テンションを抜いて穂先でついていき、止めると力強い節アタリがきた。

合わせると、重量感たっぷりにロッドがしなる。パワフルな締め込みをしのいで仕留めたのは一目で年なしと分かる52センチの大チヌだった。その後もダンゴにオキアミのつぶしたものをたっぷり入れ、濁りを持続すると魚の反応が続き30センチ級のマダイを追加するが、残念ながら時間切れとなり、午後4時前に納竿とした。

◆ダンゴの配合 「しろまる」2箱に「紀州マッハ攻め深場」「速戦爆寄せダンゴ」各1袋に「チヌにこれだ!!」1本を加え、適量の海水でパサパサに仕上げたもの。これにオキアミ、アミエビ、ミンチさなぎの水分で微調整して使った。

▼ウルトラ競技チヌ 強靱(じん)なハリで、オキアミがずれない。ダブルケンがついていて、大チヌ狙いに最適。

【今後の見通し】堅田の乗っ込みチヌは、例年なら、1月末~2月初旬に釣れだすのだが、今年は遅れ気味。これから面白くなる。また、少し浮かせ気味に流すとマダイを中心に他魚の数釣りが楽しめる。

【問い合わせ】堅田漁協【電話】0739・42・3351。ボラ筏4400円。金島筏3300円。子供(小学生)2200円。出船は午前6時半(季節により変動)。迎えの船は最終が午後4時。

【交通】JR紀勢本線白浜駅下車。タクシーで約5分。バスは白浜町内巡回バスを利用。「とれとれ市場」で下車し、徒歩約5分。車は阪和自動車道の南紀田辺ICを出て国道42号へ入り白浜方面へ。「とれとれ市場」の手前を右折。坂を下った左がイカダ釣り受付所。