神奈川・八景沖 タチウオ勝負! ルアー太田唯VSテンヤ大魔神「場が荒れた」結果は…

この日釣果のなしの大魔神(左)の横でタチウオを披露し、舌を出すリーダ-

<釣りをしようよ!!>

“大魔神”こと本紙野球評論家の佐々木主浩氏(55)と“リーダー”ことBS釣りビジョン「きょうも大漁! 関東沖釣り爆釣会」6代目リーダーの太田唯(27)が、タチウオダービー開催中の神奈川・八景「太田屋」(太田一也船長=55)でタチウオ釣りに挑戦した。リーダーはルアー、大魔神はテンヤでチャレンジ。最大1匹の長さで2人の対戦にも発展。果たして、その結果は?

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太田屋は基本ルアーだが、事前連絡およびルアーも用意の条件付きでテンヤも可能だ。大魔神は「マダコとタチウオのデカいのは餌が有利」とテンヤにドラゴンイワシを付け、文字通りの“ドラゴン”狙い。リーダーは女将(おかみ)さんから託された太田屋カラー(ブルーピンク)のジグで挑戦となった。

最初のポイントは第二海堡(かいほ)周辺。太田船長の指示は「水深37メートル。下から15メートルまで探って」。1投目、開始1分で大魔神のロッドがしなる。だが、「やばい! ドラグの調整をしていなかったよ…」。そのせいか慎重に巻き上げた。やがて、海面には約1メートルのタチウオが姿を見せた。だが、抜き上げようとした瞬間、獲物が暴れた。「あっ~!」。痛恨のバレ。それを知ったリーダーは「えっ、佐々木さんバレたんですか? 場が荒れるな~!」。これは普段リーダーが大魔神から言われている言葉だ。これには大魔神も苦笑するしかなかった。

その後、リーダーがヒット。巻き上げの途中「あっ、抜けた~!」の嘆きに、すかさず大魔神は「唯ちゃん、場が荒れたな!」とブーメランを浴びせた。だが、この日のリーダーはひと味違った。すぐにジグを落とし直すと、再びヒット。しっかり船中1匹目となる107センチをゲットした。「ゆっくり巻いて、アタリがなかったのでもう1度落としたときにフォールできました。1回外れたけど、諦めずにすぐに落としたら、また掛かった」。

大魔神にもアタリがあったがアワセた瞬間、道糸が切れた。「うわっ、高切れだ! 30メートルはいかれたよ…」。この日、潮が速くルアー陣はかなり流され、テンヤの大魔神と数回オマツリしていた。「これだけオマツリするとPEに傷が付いていたのかもしれないね。でも、今のアタリは大きそうだったよ…」と意気消沈。

リーダーは次の走水沖で2匹目をゲット。大魔神は「今日は唯ちゃんの日かな? でも、俺はデカいの1匹でいいんだ!」。リーダーは続いて3匹目の106センチを釣り上げると「正直アタリが分からなかった。フォールで掛かったかもしれないけど、何だか違和感があったのでアワセた」。次の観音崎沖では4匹目をゲットした。

大魔神は「テンヤの色を替える」「硬いサオから軟らかいサオに替える」「誘い方をいろいろ試す」など持てる技術のすべてを出した。「マダイはやりようがあるけど、タチウオはもうない!」。走水沖でたまたま居合わせた三石忍氏にラインでアドバイスまで求めたが、結局この日、大魔神がタチウオの顔をみることはなかった。

この日は、タチウオダービー優勝を本気で狙うリーダーの気迫勝ちとなった。ルアータチは2度目の挑戦だが、「1日で4本は難しい日だったけど、最初のアタリを取れて良かった」。今年のダービーについては、「去年は後半落ちてしまいそのまま終わってしまったので、今年はスタートダッシュをしたかった。今日3匹のフルエントリーは達成できたけど、これではまだダメ。入れ替えをしにまた来ます!」と意気込んだ。

東京湾タチウオダービーはまだ始まったばかり。12月31日までのロングランだが、スタートダッシュは上位進出への近道となるはず。ドラゴンゲットの際はぜひ、エントリーを!【川田和博】

■夏でも交じる大物ドラゴン/船長コメント

ルアータチの基本的な釣り方について、太田船長は「基本は着底したら、指示ダナ間をただ巻くだけ。特にアクションは要りません」という。「巻く速度を変えることで誘いになりますが、意識するのはルアーをいかにして魚のように見せるかだと思います」と話した。また「アタリがないと思っても何回かに1回はルアーをチェックしてみてください。ルアーに傷があればアタリがあったということですが、なければルアーを換えてみるといいです」と教えてくれた。

また、今年のタチウオの状況を「例年通りではない」という。「本来夏タチは数釣りですが、今年は例年通りの数ではなく、ポツポツと130センチ超のドラゴンも交じっています。今釣れている場所も、本来は冬のポイントなんです」という。ダービーについては「イレギュラーだからこそ面白いと思います。本来であれば秋以降期待のドラゴンをこの時季に釣っておけば、有利なりますよね!」とアピールした。

▼八景「太田屋」【電話】045・782・4657。出船7時15分。氷付き9500円、女性7500円、中学生以下5500円。現在、午前&午後LTアジ、マダコ船が出船中。また、7月31日&8月26日花火観覧船も受け付け中。※詳細は必ず電話で確認を。

<「2023大タチウオ東京湾ダービー」参加他船宿>

▼千葉寒川「小峯丸」【電話】043・222・6557▼川崎「つり幸」【電話】044・266・3189▼新安浦「長谷川丸」【電話】090・6021・5919▼久里浜「大正丸」【電話】046・835・0076

■「2023大タチウオ東京湾ダービー」1日開幕

「2023大タチウオ東京湾ダービー」が1日、開幕した。対象船宿で大物ゲットの際はぜひ、ダービー参加をご表明下さい!

◆期間 2023年7月1日(土)~同12月31日(日)。

◆ルール <1>釣り方は餌、ルアー、テンヤ可<2>集計は3匹の合計重量。同重量の場合は最長1匹の長さ(尾の先まで)、それも同じ場合は年長者優先<3>1匹からのエントリー可で、期間中の入れ替えは何度も可。また、1度エントリーをすませれば、参加船宿のどこでも可。

◆入賞 1~10位、各切り番に飛び賞等。優勝賞品はがまかつのタチウオロッド(予定)。また、優勝者は翌年のポスターに採用。

◆参加費 無料。