油をどんどん取って脳卒中抑える/ロカボダイエット

 

<ロカボダイエット(27)>

 ロカボって知っていますか? ご飯やパンなど糖質が多い食事を控えめにするロー・カーボハイドレート(低糖質)の略語です。緩やかな糖質制限食のロカボを提唱する東京・北里研究所病院の山田悟・糖尿病センター長(46)が、おなかいっぱい食べてもやせられる「ロカボでダイエット」を教えてくれます。

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 「健康のために油は減らしましょう」と信じられてきたので、私が「油をどんどん食べましょう」と言っても、にわかに信じられない方も多いでしょう。肉やバターなど動物性の脂こそが動脈硬化の原因だと主張している人が、今もたくさんいます。

 そこで、肉やバターの脂とされる飽和脂肪酸の摂取量と心臓病の発症率の関係を調べました。

 アメリカ人やフィンランド人に比べ、動物性脂肪の摂取量が少ない日本人は確かに心臓病は少ない。ただ、日本人の中だけで比べると、動物性脂質の摂取量は多かろうが少なかろうが、心臓病の発症率に違いがほとんどありません。

 脳卒中は違います。脂の摂取が増えるほど、脳卒中の発症率は低くなります。JPHC(国立がんセンター)など国内の研究でも肉やバターの脂を食べている日本人は、脳卒中から保護されるという結果になりました。

 だから、パンにバターをたっぷり塗ってもいいということです。ただ、トランス脂肪酸という人工的な脂や過酸化脂質という古い油は避けた方が安全です。

 ロカボは、1食当たり糖質20~40グラムの摂取を目安にしています。コンビニおにぎり1個分くらいです。糖尿病の人が治療としてロカボをする場合は糖質20~40グラムを守った方が有効ですが、健康な人がダイエットするなら厳密に守らなくても大丈夫です。人間だから、ご飯をたくさん食べたくなることもあります。たまには40グラムを超えても構いません。その後にしっかりと体を動かし、糖質を燃やすよう意識してください。ロカボは無理をしません。緩やかな糖質制限なので続けられます。

 ◆山田悟(やまだ・さとる)1970年(昭45)1月1日生まれ、東京出身。慶応大学医学部卒。東京・港区の北里大学北里研究所病院糖尿病センター長として、糖尿病患者のQOL(生活の質)向上を目指す。緩やかな糖質制限食ロカボで、おいしく食べて健康に-を目標に2013年11月、一般社団法人「食・楽・健康協会」を設立し、ロカボの普及に努めている。