知って得するプチ医学<5>
ロコモの予防法・食事編
ロコモティブシンドローム、通称「ロコモ」は、骨、関節、筋肉および神経など体を動かすときに使う運動器に不具合が生じて、筋力やバランス能力が低下し、移動能力の低下が起こって、要支援となり、要介護へと進む状態をいいます。このロコモを予防して改善する大きな柱は、「運動」と「食事」であり、今回は食事についてお伝えします。
我々の体は食べた物から作られます。爪ひとつとっても自分が食べた物からできています。丈夫な体作りにはしっかりとした食事が不可欠なのは想像がつくでしょう。
食事の基本は5大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく取ることです。さらにタンパク質(プロテイン)をしっかりと取ることをお勧めします。「プロテインを取る」と聞くとアスリートやボディービルダーがすることというイメージがあって、我々には関係ないと思っている方が多くおられると思います。
しかし年を取るにつれ、体に必要なタンパク質の割合が増加することをご存じですか-。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020版)」によると、健常な日本人の総エネルギー量に占めるべきタンパク質由来エネルギー量の割合(目標量)は、18~49歳では13~20%、50~64歳では14~20%、65歳以上では15~20%とされています。高齢になるほど目標量の下限値が高くなっているのがわかります。
ロコモの予防には運動ともにタンパク質をしっかりと摂取する食事をしていきましょう。