心臓ロボット手術<28>
心臓ロボット手術(心臓ロボット支援下手術=ダヴィンチ)を行っている医療機関は少しずつ増え、現在は27病院。まだまだ少ないので、「まったく違う」情報を主治医から聞かされている患者さんは少なくありません。
「心臓ロボット手術は保険適用じゃないので高額すぎるからやめなさい」という主治医もいることは前回お話ししました。循環器内科の医師は外科のことがわかっていないのです。循環器内科の主治医には、心臓手術は胸を25~30センチ大きく切り開く手術(正中切開)で行っていると思っている医師も少なくありません。
だから、主治医から「心臓手術では入院は1~2カ月は覚悟してください」と言われた患者さんが、正しい心臓ロボット手術を知るために相談に来られることが少なくありません。
従来の心臓手術では胸を大きく切り開きます。胸骨も切るので、元のようにつながるまで1~2カ月はかかり、入院期間もそれだけ要するようになるのです。その点では、主治医は正しいのです。
ただ、心臓手術はロボット手術に限らず、今の主流はなるべく切らない手術。胸を6センチ程度切開する小切開手術であれば2週間の入院。私どもの行っている心臓ロボット手術であれば、1センチ程度の刺し傷が3つだけなので、1週間の入院ですみます。
循環器内科医であっても、これを知らない主治医が少なくありません。だから、「ロボット手術があるのに変だなー」と少しでも疑問に思ったときは、心臓ロボット手術を行っている病院で聞いてみるのが何より重要です。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)