安達純子・メタボを退ける<16>
気温の乱高下で血圧は変動しやすい。また、自律神経に関わるので、怒りでカーっとしたり、大喜びで大歓声を挙げるなど興奮すると、血圧は一気に上昇する。変動しやすい血圧は、少々高くてもよさそうだが、健康にはよくない。
「正常な血圧は、一時的に上昇しても正常値にすぐに戻ります。高血圧は、高い状態が続くことで血管や心臓にダメージを与えるのです」と、東京都健康長寿医療センターの原田和昌副院長。同病院の循環器内科で、高血圧や心臓病の患者を数多く診ている。
「診察室の測定で収縮期血圧140-159・拡張期血圧90-99(単位・mmHg)は、1度高血圧と診断されます。この段階でも、すでに心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすいので注意が必要です」
2度高血圧は160-179・100-109、3度高血圧は180以上・110以上。一般的に2度や3度の領域になれば、動脈硬化が進んで血管がもろくなり、血栓も生じやすくなるイメージは湧きやすい。ところが、専門医の間では、1度高血圧でもハイリスクと考える。
「1度高血圧の人が収縮期血圧を120未満に下げると、心筋梗塞や脳梗塞の死亡リスクを20%以上減らせると推計されています。そのために減塩に加え、塩分を体外に排出しやすい野菜や果物の摂取量の増加、運動習慣などが重要になるのです」
健康診断などで血圧が高めといわれても「無視」しがちだが、健康を維持するには高血圧の改善が大切。まずは、自宅での血圧測定を習慣化しよう。