「感染症」「がん」が隠れていないか調べる/医療ライターしんどうとも

いまさら聞く!整形外科のトクする話

いまさら聞く!整形外科のトクする話<6>

意外にも整形外科で「感染症」が見つかる。自治医科大学整形外科の竹下克志教授はこう説明する。

「近年、病院ではいわゆる“人食いバクテリア”(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)による感染症の方の救急搬送が結構あります。中には意識まで失ってしまう方もいるほどですが、この病気は、手足のちょっとした傷からの感染が原因とされています。そのため患部の腫れや痛みなどから整形外科医がはじめに関わることが少なくありません」

ほかにも「黄色ブドウ球菌」の感染で背中が痛いという場合も散見されている。いつの間にか背中に菌が入ってしまうためだが、「痛み」と「発熱」がみられないこともある。

「したがって、熱が出ていないのに痛みだけがあるといった場合で、がんの治療をしている、あるいは糖尿病で全身が感染しやすいといった方などはとくによく調べる必要があります」(竹下教授)

感染症がないかどうかは血液検査とMRI検査でほぼ診断がつくとのこと。腰痛の中にはこうした病気が隠れているかもしれないのだ。

「腰痛があるからといって、みなさん病院へ、とはなかなか言い難い。しかし、ふだん腰が痛いという人が急にがんになったり、背中が痛いという人が感染症だったりすることから、やはりふだんと違う痛みがある、痛みが続くといったときには受診したほうがいいだろうと思いますね」と、竹下教授はアドバイスしている。