いまさら聞く ! 整形外科のトクする話<15>
たとえば、脊柱が後ろに曲がっている(後弯=こうわん)、なかでも腰から曲がってくる人で背骨の動きも悪いとバランスを崩して転倒しやすいので要注意だ。
サッカーJ2のブラウリッツ秋田チームドクターで秋田大学大学院医学系研究科整形外科学講座の宮腰尚久教授は、こう話す。
「脊柱が後ろに弯曲する『後弯変形』が起きてしまうと、体はバランスが悪くなり、転倒しやすくなるのです。なぜでしょうか」。
宮腰教授によると、ヒトが立った姿勢でバランスをとるという場合、まるで逆さにした円すいの中にいるような状態となる。そこで、バランスを崩して転びそうになると、ふつうは背筋を伸ばしたり曲げたりして体を円すいの辺縁(ふち)から中心に戻し、それを防ごうとする。「脊柱が変形するということはすでにこの円すいの辺縁に立っているような状態です。そのためちょっとつまずいたりするだけでバランスを崩して円すいから外れてしまい、簡単に転んでしまうのです」(宮腰教授)。
それを防ぐには、骨だけではなく背筋力など筋力低下を予防することが大切だ。一方で「椎体(ついたい)骨折」が起きていたらどうすればよいのか。
「『椎体骨折』を治療することに対して大切なことは“骨折しているところをしっかりと広く覆ってサポートする”ということなんです」(宮腰教授)。