椎体骨折治療に用いられる方法とは/医療ライターしんどうとも

いまさら聞く!整形外科のトクする話

いまさら聞く!整形外科のトクする話<16>

椎体(ついたい)骨折の治療ではどういう方法がとられるのか。秋田大学大学院医学系研究科整形外科学講座の宮腰尚久教授によると、骨折部を広く覆う治療が必要となる。

「整形外科専門の施設では、『軟性装具』『半硬性装具』『硬性装具』『フレーム型装具』等を用いますが、それでも痛みがなかなかとれずにつらい思いをする患者さんも少なくありません。そうした場合には手術をおすすめしています」(宮腰教授)

手術では「椎体形成術」という、骨がつぶれてグラグラしているところに後ろ側から数ミリの切開により椎体の中に骨(こつ)セメントを注入する。

「この方法で痛みが止まる患者さんは多くいますが、これだけでは不安定さがとれないという場合もあり、そうした際には椎体形成術を行ったうえで、後ろ側を金属で補強する『後方固定術』も行います」(宮腰教授)

ほかにも1年近くあるいはそれ以上たっても骨がぐらついてしまうため、頑固な痛みがとれない「椎体偽(ぎ)関節」も手術を要する。

「また、骨折で骨が脊髄神経や馬尾神経などを押してしまい、まひが生じるような症状がある場合にはつぶれた部分を取り除き、ケージという器具を用いて前側の椎体を再建し、さらに後方を固定する方法などを行います。最近は安定性のある大型のケージで固定する方法も進歩しています」(宮腰教授)。