鎌田式「死ぬときに後悔しない生き方」<15>
厚生労働省の人口動態統計では、2023年は全国で亡くなった人の数が159万人を超えて、過去最多を記録しました。高齢化が進み、日本はこれから「多死社会」に突入します。
【引き取り手のわからない遺体が増加】
「知らない間に火葬された“あふれる遺体”相次ぐトラブルの実態」と題した、24年6月10日のNHKの「クローズアップ現代」に出演しました。
NHKの調べでは、引き取り手が分からない遺体を自治体が火葬した件数は、23年で約1万2000件。自治体の事務負担が増え、遺体の保管、火葬などの費用を合計すると年間60億円を超えるといいます。親族の確認などをしている間、遺体を預かる間のドライアイスなどは一日当たり1万円というところもあるそう。だから、自治体はできるだけ速やかに火葬をしたいと考えても不思議ではありません。
そんななか、親族が知らない間に火葬されてしまった。番組では、ある女性の例を紹介。その女性は海外に住んでいますが、母親と頻繁に連絡を取り合っていたそうです。しかし、突然、連絡がとれなくなり、心配になって帰国すると、母親は救急搬送され、隣接する自治体の病院で亡くなっていた。そればかりか、すでに火葬がされていた。
遺体の引き取れる親族を探したのですが、海外に住む女性までたどり着けなかった。こうした例は、人ごとではありません。死ぬときに後悔しないための準備をどのようにしたらいいか、次回考えてみましょう。