PPHは最高の節約?/鎌田實

鎌田式 死ぬときに後悔しない生き方

鎌田式「死ぬときに後悔しない生き方」<38>

生命保険文化センターのアンケートでは、介護費用の平均月額は8・3万円、在宅介護では4・8万円、施設介護では12・2万円と出ています。介護期間は平均5年1カ月なので、これを掛け算すると、死ぬまでかかる介護費用は1人約500万円という計算になります。

これはあくまでも目安ですが、以前、話題になり数字だけが独り歩きした「老後2000万円問題」と比べれば、ずいぶん実現可能な金額ではないでしょうか。

【貯金より貯筋】

介護予防をするには、その前段階であるフレイル(虚弱)にならないようにすることが大切です。そのためには、スクワットやウオーキングなどの運動をして、タンパク質をたっぷりとり、筋肉をしっかりつけること。ぼくは「貯金より貯筋」と言ってきました。

筋肉をつけてフレイル予防や介護予防ができれば、500万円の介護費用も不要になるかもしれません。だとしたら、「貯筋が貯金になる」と言いかえることもできます。ぼくが提唱している、介護知らずの、ピンピン元気に生きて、ひらりとあの世に行く「ピンピンひらり」(PPH)は、最高の節約術とも言えるでしょう。その浮いたお金で、おいしいものを食べに行ったり、旅行をしたりすると人生は豊かになります。

経済評論家の荻原博子さんと「お金が貯まる健康習慣」(主婦の友社)を書きました。病気や介護は、とにかくお金がかかるのです。健康こそが一番の節約。死ぬときに後悔しないために、今から行動変容を起こしてみましょう。