その不調、男性更年期障害かも<16>
「LOH症候群(男性更年期障害)」を疑った場合、放置することなく泌尿器科(メンズヘルス外来、男性更年期外来)を受診するのが重要。そこで、LOH症候群の診断方法を紹介します。
初診時には、まず3つの質問表に記入してもらいます。(1)「AMSスコア(加齢男性症状調査表)」は、男性の更年期症状を知るために行います。(2)「IーPSS(国際前立腺症状スコア・尿の出具合チェック)」は、尿の出具合を知るためです。(3)「IIEF(国際勃起機能スコア)」は、性機能を知るために行います。この3つをベースに患者さんへの問診を行っていきます。患者さんの今日までの経過を伺い、最終的には「血液検査」を行います。
血液検査では「総テストステロン」と「遊離(フリー)テストステロン」の2つを調べ、診ていくことになります。総テストステロンはテストステロンの総量のことです。テストステロンの大部分はタンパク質と結合して身体に対して作用しない状態で存在します。タンパク質と結合していないテストステロンが遊離テストステロンで、最も強い活性ホルモンです。血液検査は午前中に行うのが基本です。それは、男性ホルモンは午前中に高く、午後になると低下する“日内変動”があるからです。
LOH症候群は、メンタル・身体・性機能の症状と、テストステロンの値で診断します。
診断基準は、総テストステロン値が250ng/dl以下、または遊離テストステロン値が7・5pg/ml以下となります。
LOH症候群と診断がつくと、すぐにテストステロン補充療法を始めるのではありません。テストステロン補充療法には効果と副作用があります。まずは生活の質の改善から治療を開始するかは、患者さんと十分に話し合って決定します。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)