嚥下体操でセルフケア/医療ジャーナリスト安達純子

肺を守ろう! 医療ジャーナリスト安達純子

がんだけじゃない、誤嚥や感染症でも命に関わる~肺を守ろう!<8>

食事をしているときに突然むせることないだろうか。会話をしながら食事をする、あるいは、急に水分やすっぱいものなどを飲み込んだわけではないのに、食事中にむせる。このようなことが頻繁に起きるようならば、誤嚥(ごえん)性肺炎を起こしやすい可能性があるという。

「加齢や病気で嚥下機能が落ちていると誤嚥を起こし、食事中にむせるようなことにつながります。予防の一助としては、日々の習慣としての嚥下体操が役立ちます」と、公益財団法人結核予防会 複十字病院呼吸ケアリハビリセンター副センター長の菅原玲子医師はアドバイスする。嚥下体操の一部は次のとおり。

<1>頬を膨らませたりすぼめたりすることを2~3回繰り返す。<2>舌を出して右の口角に触れ、次に左の口角に触れることを2~3回繰り返す。<3>息を強く吸って止め、3つ数えて吐く。<4>パパパ、ラララ、カカカとゆっくり発声することを5~6回繰り返す。<5>深呼吸をする。鼻から息を吸ってゆっくり口から息を吐く。

「誤嚥は、手足の筋肉のようにのどの筋肉が衰えることに関係しています。握力が低下すると嚥下機能も低下すると報告されています。日頃から、運動習慣を持って筋力を維持することの心がけも、誤嚥性肺炎予防に役立ちます」(菅原医師)

厚労省の2023年「国民健康・栄養調査」によれば、運動習慣のある人の割合は男性で約36%、女性で約29%と半数に満たない。身体を動かしていないと筋力は衰えて筋肉量も減る。

「フレイル(心身の虚弱)は誤嚥性肺炎のリスクを上げます。主治医に相談しながら身体活動量を上げるようにしていただきたいと思います」と菅原医師は話す。