「6分間歩行試験」息切れ軽減 日々の歩行を継続する大切さ/医療ジャーナリスト安達純子

肺を守ろう!医療ジャーナリスト安達純子

がんだけじゃない、誤嚥や感染症でも命に関わる~肺を守ろう!<26>

喫煙を最大原因とする慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)などの慢性呼吸器疾患を抱えていると、平らな道を歩いていても息切れでつらくなることがある。そんな症状も適切なリハビリで改善するという。

「薬物療法や栄養補給、在宅酸素療法などを行いつつ、歩行を中心とした呼吸リハビリテーション(運動療法)を行うことで、息切れが軽くなり歩行距離が延びる患者さんは多い。リハビリは身体活動レベルの向上に役立つのです」と、公益財団法人結核予防会 複十字病院呼吸ケアリハビリセンター長の吉田直之医師。息切れで身体活動量が減少している患者に対し、運動療法で成果を上げている。

たとえば、6分間にできるだけ長い距離を歩く「6分間歩行試験」で、リハビリ開始後の歩行距離が開始時よりも30メートル以上延びると、息切れが軽減したことを患者自身が自覚するという。

「6分間歩行試験で距離が30メートル延びると、患者さんは『息切れが軽くなり体力がついた』ことを実感されます。息切れが軽減することで身体活動レベルがさらに上がるのです。在宅酸素療法を受けている人も、毎日歩行することが健康寿命を延ばすことにつながります」(吉田医師)。

健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のこと。平均寿命は男女ともに80歳台だが健康寿命は70歳台と短い。毎日の歩行習慣があれば、慢性的な病気で肺機能が低下している人でも健康寿命の延伸が可能だ。膝や腰など運動機能に故障があるなど持病を抱える人も、主治医に相談しながら今日から歩こう!