不整脈IQを鍛えよう<5>
スマートウオッチのデータを見て受診する患者が一定数おられます。心房細動を指摘された人、症状がないものの不整脈が記録された人、短い症状に一致してその時に不整脈と記録された人など、病院を受診する動機はさまざまです。スマートウオッチを購入する人は不整脈があるか、動悸(どうき)を自覚している人か、あるいは健康意識が高い人などが多くいますので、受診後の長時間心電図検査についても前向きに検査を進めることになります。
アラームで心房細動を指摘された場合、スパイダーフラッシュ長時間心電図検査にて最終的に確定診断となります。ですが、一部の患者ではスマートウオッチでの心電図記録が心房細動ではなく実際には心房性期外収縮という不整脈の散発であり、見かけ上は心拍同士が一見バラバラにみえるため心房細動と誤診する場合もあります。
確かに治療しなければならない不整脈を検出した場合には、患者の健康を守るために治療に介入することは大事です。けれども、アップルウオッチでは心房細動発作総数をメモリーしており信頼性は比較的高いのですが、一般にスマートウオッチの不整脈検出機能では限界があります。
特に散発性に脈が飛ぶ(抜ける・結滞する)期外収縮では、不整脈があるかないかを判定することは得意です。ですが、24日間でどれくらいでているのか、日によって変動するのかなど、いわゆる不整脈負荷に関する定量的計測ができません。治療方針を決める(治療が必要ないことを決める)ためには、医療機器である長時間心電図検査をする必要があるのです。
使われる皆さんは決して過信せず、依存せず、自分のことをいつも気にしてくれる心配性の友人と思って付き合ってください。そして気になることがあれば、私のような専門医で信頼できそうな医師にご相談してください。