信頼できる「ローリスク・ハイリターン」な専門医を見つけてください/医学博士・鵜野起久也

鵜野起久也 不整脈IQを鍛えよう

不整脈IQを鍛えよう<32>

心房細動の治療では、脈の乱れのコントロールと脳梗塞の予防が基本です。脈のコントロール方法は2つあります。

<1>心房細動を抑える抗不整脈薬を使って正常調律の脈に戻す

<2>乱れている脈を遅くする薬で調節する

この2つの方法は、脈拍を適正化し心不全を予防することを目的とします。一方、脳梗塞の原因となる心臓内血栓を予防するためには、血液をサラサラにする薬を使います。昔の薬は納豆や緑の野菜で効果がなくなる問題点がありましたが、新薬がでて食物の制限がなくなりました。

2002年、ショッキングなアメリカの医学研究が公表されました。AFFIRM試験です。「血液サラサラの薬を飲んでさえいたら、心房細動を治す薬を飲んでいてもいなくても、死亡率に差はない」という結果です。「心房細動をあえて治そうとする必要はない」という、誤ったメッセージとして受けとった医療関係者もいたと思います。その後、AFFIRMの深掘り研究が、正しいメッセージとして発表されました。「血液サラサラ薬で脳梗塞を予防することは大事。かつ抗不整脈薬を使わないで心房細動を正常の脈にすることが大事である!」。

薬の代わりに脈を正常にできる方法がカテーテルアブレーションです。ただし、1つ外せない条件があります。アブレーションが安全かつ確実であることです。血液サラサラ薬飲むだけで心房細動が治らないままなら「ローリスク・ローリターン」です。一方、真のAFFIRMのメッセージに従い、より安全確実なアブレーションで治療する経験豊富で信頼できる腕の良い「ローリスク・ハイリターン」な専門医を見つけてください。

明日は、日本中が沸きかえる「有馬記念」ですね。皆さんの夢を一瞬に賭ける馬は「ハイリスク・ハイリターン」でしょうか? 「ローリスク・ハイリターン」な時間を過ごせますよう、心から祈念致しております。