場所や時間の制限なく血糖値を把握 新機器で患者の測定負担を軽減/医療ライター・しんどうとも

健康連載「高血糖を言われたら~糖尿病から身を守る」

高血糖を言われたら<5>

毎年11月14日は血糖値を下げる「インスリン」の発見者にちなんだ「世界糖尿病デー」。東京都庁などの“ブルーライトアップ”を目にした人も多いだろう。地球や空を象徴する「青色」に人々が願いを込めた昨年の前日、関係者向けに「持続グルコース測定(CGM)」の説明会が開かれた。

主催したのは「アボットジャパン合同会社」というグローバルヘルス企業。1888年に米シカゴでアボットという人が創業し、現在は栄養剤、医療機器、診断薬や医薬品などの開発・販売で420億ドル(2024年)を売り上げている。日本ではこの年「FreeStyleリブレ2(ツー)」というデバイスを発表して話題となった。

CGMの大きな特徴は患者が自らの血糖値をリアルタイムに知ることができることにある。体内の血液に含まれる糖(グルコース)は、文字通り血液を採取して測定するが、自己採血法として長らく患者の指先に針を刺して測定する方法が普及してきた。この「血糖自己測定(SMBG)」は一方で適切な場所や時間が必要との課題もあった。

新たなデバイスは上腕の下部にセンサーをとりつけ、皮下の間質液中のブドウ糖濃度から血糖値を類推する。センサーの装着に指先からの測定のような痛みはなく、スマホ(アプリを使う)や専用のリーダーをかざすと瞬時に数値が表示されるというしくみ。患者の負担が軽減されるだけでなく、測定に場所にも時間にも制限されることがなくなったのだ。