高血糖を言われたら<9>
治療の最前線では何が起きているのか。東京都世田谷区にある「下北沢病院」はおもに糖尿病治療と「足」の合併症を専門とする病院である。
この病院では糖尿病治療に「持続グルコース測定(CGM)」を積極的に取り入れている。その目的を同病院「糖尿病センター」の富田益臣センター長に聞いた。
「私たちの病院では糖尿病の治療が必要な患者さんにはほとんどの場合、CGMを装着し、栄養指導を受けていただくことを推奨しています」(富田センター長)。
CGMとは上腕下部にセンサーを装着し皮下のグルコース値を測定。即時にスマホ等で血糖値を確認することができるデバイスのこと。従来の指先穿刺(せんし)に比べて患者の負担は大きく軽減された。
「第1に自身の血糖値の『波』をご自身で把握していただくということが大事だと考えているからです。血糖値の波とはつまり血糖値の変動のことですが、これを私たちは“血糖の見える化”と呼んでいます。ひと目でわかる“見える化”することで、たとえば何を食べたときにはどのように血糖値が変化するのか、といったご自身による気づきが得られるということになります」(富田センター長)。
富田センター長によると、患者のその「気づき」が重要で、生活習慣の改善へとつながりさらに将来起きうる合併症、そして動脈硬化のリスクである血糖の急激な上昇を指す“血糖スパイク”の改善が図れるという。