「1分感動言葉」の音読で記憶力・集中力向上/医師で作家・鎌田實氏

健康連載「鎌田式『百年健康』のつくり方」

鎌田式『百年健康』のつくり方<13>

言葉には、心を動かす、震わせるという作用もある。そこでぼくが提案したいのが、「1分感動言葉」の音読だ。

認知症の初期には、無気力、無関心、無感動になるアパシーという症状が見られることがある。これを撃退するために、心を動かす言葉、心を震わす言葉などを感情をこめて音読してみよう。300~400字で1分程度になる。

好きな小説やエッセイの一節、古典や名作の冒頭などを、時間は気にせず、心に届くように音読してみる。声に出すことで、自分の発した言葉が耳に入り、理解力や感動が増幅する。結果、記憶力・集中力も向上する。

気楽に始める認知症予防

ノーベル賞を受賞した著名な経済学者であるリチャード・セイラー教授は、「生活習慣を変えるためには、軽い感じでひじで相手のひじを突っつきながら、ちょっとやってみないかという感覚ぐらいが行動変容が起きやすい」と言っている。いわゆるナッジ(ひじ)理論だ。

『鎌田實の「逆さま言葉」』(興陽館)には、思わず声に出したくなる「逆さま言葉」、「早口言葉」、「1分感動言葉」の例文をたくさん載せた。ゲーム感覚で気軽にできる認知症予防、口腔フレイル予防として、ぜひ参考にしていただければうれしい。

脳が若返るのに一番効果的なのは、「声に出して読む」こと。どこからでもいいので、音読してみてください。声に出せば、口腔フレイルの予防にもなる。心が動けば、それだけで脳が活性する。感動は認知症のアパシーを遠ざけてくれる。楽しみながら、認知症予防ができるのだ。

◆プレゼント 鎌田實さんの著書「鎌田實の『逆さま言葉』」(興陽館)を読者5人にプレゼントします。はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、日刊スポーツ紙面の感想を記入の上、〒104・8055(住所不要)日刊スポーツ文化社会部「鎌田實の『逆さま言葉』」係。6月29日消印有効です。