カキ・マイタケの力/医師で作家・鎌田實氏

健康連載「鎌田式『百年健康』のつくり方」

医師・作家の鎌田實氏 鎌田氏「百年健康」のつくり方<26>

細胞の新陳代謝には亜鉛が必要。亜鉛を多く含む食材第1位は、カキ。次が高野豆腐である。

高齢者の10~30%が亜鉛不足と言われている。亜鉛が不足すると、免疫力が低下し、風邪をひきやすくなる。味覚障害や食欲低下が起きて、フレイル(虚弱)になりやすくなる。その結果、介護保険のお世話になる人が出てくる。

日本食は亜鉛が不足しがち。カキは食べられる季節が限られている。冬はマガキ、夏は岩ガキ。旬が来たらカキを食べよう。カキフライ、カキ鍋、カキ雑炊もいい。

マイタケの力

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の推定患者数は約1600万人と言われている。特に女性は閉経後、骨粗鬆症になりやすいから要注意。骨粗鬆症の予防には、カルシウム+ビタミンD。マイタケにはビタミンDが豊富に含まれいる。

ビタミンDは、呼吸器感染症の発症リスクを12%低下させるという論文がある。ビタミンDは、日光に当たることでも生成されるが、1日に必要なビタミンDを生成するにはどれくらい日光に当たる必要があるか実験したところ、ある地域では、夏はたった11分だったのに、日照時間の少ない冬は193分もかかったという。冬はできるだけマイタケを食べよう。

マイタケには、免疫細胞を活性化するβグルカンが豊富に含まれているので、ウイルスが体内に侵入するのを防ぐ効果がある。

ぼくの行きつけのおそば屋さんには、キノコのあんかけそばがあって、マイタケがたくさん入っている。冬の間はこれを週1回食べている。風邪をひかないためにも、骨を強くするためにも。