医師・作家の鎌田實氏 鎌田氏「百年健康」のつくり方<27>
何もせずボーッとしている時に活性化する脳内の神経回路があることがわかった。脳は準備段階にいるとき、完全に休んでいるわけではない。車のアイドリングのように待機状態にあり、60%ほどのエネルギーを使っている。これをデフォルトモードネットワーク(DMN)という。
散歩中やシャワー中など、意識を特定の課題に集中させていない時にDMNが働く。意味がないわけではない。急な刺激や危険に素早く対応できるように準備したり、蓄積された情報を整理したり、記憶の整理を行ったりしている。マインドワンダリングとも言われる。心がさまよう状態ということだ。
DMNが過剰に活動し続けると、思考がまとまらず、不安やネガティブな思考に陥り、脳疲労を起こし、その結果うつ病になっていくこともある。
ぐるぐる思考
DMNによる反芻(はんすう)思考がひどくなると、ぐるぐる思考になり、考えても考えても結論が出てこなくなったり、集中できず、同じ思考を繰り返したり、思考がさまよったりしてしまう。
ではどうしたらいいか。よく知られているマインドフルネスなんかは、1回やってみる価値はあると思う。ぼくも座禅を組んでみたことがあるが、体が硬くて足がつらいし、邪念が多くてむしろぐるぐる思考になってしまった。結局、サンタナやジャズなど歌詞のない好きな音楽を聴きながら瞑想(めいそう)というのが、ぐるぐる思考に陥らず、うまくいくことがわかった。他には、読書もいいと言われている。
百年健康で「心」を守っていくためには、好きな音楽をきいたり、読書を続けることがお勧めです。