【カーリング】幼少期からロコ・ソラーレ選手知る敦賀信人氏「藤沢がリズムよく投げられるか」

敦賀信人氏(2013年2月17日撮影)

カーリング女子が10日からスタートする。日本のロコ・ソラーレは、2大会連続メダルを目指し、18年平昌五輪金のスウェーデンと初戦を迎える。

鍵を握る選手は? メダルの可能性は? 1次リーグ突破の目安は? メンバーの特長は? ロコ・ソラーレが活動する北海道北見市常呂(ところ)町で幼少期からメンバーを知る98年長野五輪スキップ敦賀信人氏に聞いた。【取材・構成=益田一弘】

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出場10カ国で実力上位はカナダ、スウェーデン。あとは常に安定した力を出すスイス。ただ北京は過去の五輪の中で最も混戦になるほど僅差のチームばかり。日本は最初の2戦に勝てば、プレーオフの確率がかなり上がる。1次リーグ突破目安は6勝3敗。平昌の突破ラインだった5勝4敗では厳しくなるだろう。

◆藤沢五月 鍵を握るのは、やはりスキップ藤沢。最後に藤沢がドローを決めれば勝つ、ドローを外せば負ける。そんな僅差の試合が続くでしょう。プレッシャーはかかるが、それを楽しめれば、彼女なりの力を発揮できる。

藤沢の持ち味は攻めの作戦。序盤からハウスに石をためていく戦略。大量点も大量失点もあるが、試合序盤は氷の情報が少なく、相手はミスがありがち。10エンドの中で前半の1、2回攻められるか。競ったゲームで後半になると、ともに氷に慣れて相手の勢いがつくこともある。そこでせめてなかなか複数点はとりにくい。日本は技術が高いので、後半リードしての逃げ切りはかなり勝率が高い

藤沢はジュニア時代から相当な負けず嫌い。カーリング一家に生まれて練習が大好き。常呂では同学年の藤沢、吉田知(21年日本代表の)吉村紗也香がそれぞれチームを作って競い合ってきた。すごく強かった。藤沢はスキップで2歳上のお姉さんがサードだったが、絶対に意見を譲らなかった。自分の意見を通して。ただ98年長野五輪の代表候補だったお父さん(充昌さん)の意見は素直に聞く。

スキップは感覚で投げるタイプと、考えて投げるタイプがいる。藤沢は後者。思い切ったショットができるが、あまりチームメートの意見を多く聞き入れている時はちょっと不安要素があるのかな。リズムよく投げている時が彼女の流れ、力が発揮できる時だろう。

◆吉田知那美 とにかく明るい。中学時代に「ロビンズ」というチームで、日本選手権で06年トリノ五輪代表チームを倒した。その時から怖いもの知らず。すごく頭がいい子で、常に考えていて判断が速い。投げの指示もミスがなく、ジャッジも速い。北海道銀行ではリード、ジュニア時代はスキップ。いろんなショットが投げられるオールラウンダーで、本当に器用な選手で、似顔絵を描くのが得意。

◆鈴木夕湖 ポイントを握る存在。力強いスイープが得意だが、石のウエート(速さ)ジャッジにミスがない。普通は石の動きを少し見てからはくが、鈴木は投げた瞬間にはく。勇気が必要だが、それができるのは仲間の投げる癖を把握しているから。楽天的で、周囲が心配するような負け試合の後でも「あー、どうも、お疲れっす」と答えたりする。練習でも大舞台でも変わらないのは強みだろう。誕生日のサプライズが大好き。

◆吉田夕梨花 ウィッグ(自分の石を相手の石に軽く当てて正面を空ける)の成功率がずばぬけている。リードは影が薄いとされるが、吉田夕の活躍でリードを誇らしく思う子どもが増えた。リードした展開でウィッグが成功すると展開がものすごく楽になる。姉の知那美と違うチームだったころはお母さんも大変そうでした。姉が先に五輪に出てすごく悔しかったと思う。三女で、しっかりものです。

◆石崎琴美 とにかく視野が広い。2度の五輪経験者で、テレビ解説も一緒にやったが、とにかくマメで試合後は取材エリアにいって選手に声をかけていた。現場の近くで勝った時のうれしさ、負けた時の悔しさを一緒に味わいたいと。リザーブはオールラウンダーが多いが、彼女はリードの選手。それは2度目の五輪でチームに必要なものは支える人、メンタルコントロールできる人ということだろう。

 

◆カーリング大会形式 出場は10チーム。総当たりの1次リーグを行って、上位4チームまでが準決勝に進出する。同リーグの勝敗で並んだ場合は、当該チーム間の勝敗数などで決める。準決勝の敗退チームは3位決定戦を行う。準決勝は18日、3位決定戦は19日、決勝は20日。18年平昌五輪ではロコ・ソラーレが日本勢初の銅メダルを獲得している。