【カーリング】ロコ・ソラーレ初の決勝進出!藤沢スーパーショット連発スイスに雪辱、金懸け英国

決勝に進出し、銀メダル以上が確定して喜ぶロコ・ソラーレの選手たち(撮影・菅敏)

<北京オリンピック(五輪):カーリング・日本8-6スイス>◇女子準決勝◇18日◇国家水泳センター

平昌五輪銅メダルの日本代表ロコ・ソラーレが初の決勝進出を決め、前回大会を上回る銀メダル以上を確定させた。

21年世界選手権王者のスイスに8-6と勝利した。前日の1次リーグ最終戦では4-8と敗れていた相手に雪辱した。決勝は英国と対戦する。

【カーリング】ロコ・ソラーレ、メダル確定 準決勝スイスに雪辱/ライブ詳細>>

「私の責任」と前日の敗戦を悔やんだスキップ藤沢五月が、随所で持ち味とする正確なショットを決めた。第3エンドに最終投でNO・1を死守し1-1とした。1点リードされた第5エンドでは最終投でダブルテイクアウトに成功し、今大会初めて4点のビッグエンドを作り出した。5-2と逆転した。

藤沢はこの日、右手に「BE SATSUKI★ ENJOY(五月らしく 楽しもう!)」と書いた。前日の敗戦から気持ちを切り替え、試合中は笑顔が全開。初心を思い出した。第6エンドにもスチールで1点を追加し、6-2とリードを広げた。

第7エンドに3点を返され6-5。王者も意地を見せ、一進一退の攻防が続く。第8エンドも藤沢が確実に円の中心に置いて1点を追加。第9エンドの大量失点のピンチには2度のダブルテイクアウトに成功した。1失点に抑え、7-6のリードで最終10エンド。後攻の日本は確実にリードを守り切り、最終投で藤沢が正確なドローで1点を加えて試合を終えた。歓喜の輪が広がった。

藤沢の目には涙がにじんだ。

「プレッシャーも正直感じてなくて、というのも昨日の試合で私の中で迷いというのがあって、それが作戦だったりショットにも影響が出た部分があった。今日午前中だったり、夕方ぐらいまで時間があった中で、しっかりチームみんなで話し合って、今日の試合をどういうふうにしたいかっていうふうにしっかり話して、気持ちをしっかり持ってこの試合に入れたことがすごく良かったのかなと思います」

ロコ・ソラーレは平昌五輪で銅メダルを獲得した後も常に上を目指し、進化を重ねてきた。藤沢は「皆さんの印象が強いのは平昌五輪だと思うが、そのときに比べたら技術は格段に上がっている」。銅メダルを獲得した当時の映像は「あまりに下手で、恥ずかしくて見てはいられない」とチームメートらと苦笑いするほど。練習量の豊富さに加え、質の高さも自信の源だ。現状で満足することなく、常に上を目指してストーンを投げ続けてきた。

英国との決勝は、大会最終日の20日午前10時5分(日本時間)に行われる。飽くなき向上心を胸に、ついに五輪決勝の大舞台に挑む。【奥岡幹浩】