【北京31日】スピードスケートの日本代表が、決戦の舞台でそろい踏みした。4日に開幕する北京冬季オリンピック(五輪)の公式練習が1月31日、本番会場の国家スピードスケート館で行われ、女子の高木美帆(27=日体大職)小平奈緒(35=相沢病院)ら、男子の新浜立也(25=高崎健康福祉大職)森重航(21=専大)らが参加。選手村入村翌日に新設リンクの感触を確かめた。
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史上最多7個のメダル獲得を目指す日本代表が、思い思いに本番リンクを満喫した。500、1000、1500、3000メートルと団体追い抜きの女子5種目に出場する高木美は、集団の後方でゆったり氷と両足をなじませ「ファーストタッチは悪くなかった」。過去の中国での大会経験から「もっと違和感あるかなと思ったけど」と不安はあったが「滑りやすかった」と好感触。08年夏季五輪ではホッケー等の会場だった施設を取り壊し、新たに張られた氷との相性に納得した。
「大きさは思った以上」と約1万2000人収容の場内を時折、見渡す。「私好みの青系で落ち着くし、居心地がいい」。リボンのような帯に外観が覆われ、アイスリボンと呼ばれる会場に満足。金銀銅メダルを全て獲得した4年前の栄光も、つい思い出した。「こんな感じだったなぁ」と。
中学生だった10年、史上最年少でバンクーバー五輪出場も一部種目で最下位。続く14年ソチ大会には出ることもできなかった。18年平昌では真価を発揮し「バンクーバーは覚えてなくて前回が初めて出た感覚。今回は選手村とか思い出したり、TEAM JAPANの一員だと身に染みたり」と積み重ねも実感できた。
そのTEAM JAPAN(日本選手団)主将の責任は「できることは、そんなにない」と過剰に背負わない。前回主将の小平からも激励され「アスリートとして、できることにフォーカスしたい。それが(大役の全うに)つながっていけば」。06年トリノ五輪の田畑真紀(1000~5000メートルの個人4種目+団体追い抜き)以来、500メートルを含めれば92年アルベールビル大会の橋本聖子以来となる5種目への挑戦。泰然自若、まずは開会式翌日の5日に3000メートルを迎える。
2枚看板の小平も楽しんだ。2連覇が懸かる13日の500メートルまで2週間あるが「またこの舞台でスケートできると思うとワクワクする」と高ぶる。「神聖な空気」を感じながら加速の練習を繰り返し、氷と仲良くできそうか質問されると笑った。「最初のあいさつは上手にできたかな」。選手村ではボランティアが防護服姿でコロナ禍を痛感したが「部屋は快適だし、最大限できることをやるだけ」と動じない。平昌の6個を上回るスピード勢最多のメダル獲得へ、日本勢が快調に滑りだした。【木下淳】
男子2種目のメダル候補たちも初調整した。新浜は「構造的に滑れば滑るほど風が回るリンク」と印象を口にし、初出場でも「五輪を特別と思っていない。1つの国際大会だと思って滑る」と強調。「1日も早く始まれば」と12日の500メートル、18日の1000メートルを心待ちにした。森重は「コーナーがきついけど自分は回れるので大丈夫」。選手村については「短距離3人の大部屋」と新浜、村上右磨と同室。「リラックスして生活できる。ライバルではなく一緒に戦っていこうという意識の方が強い」と勝負への好影響を予感した。