<北京オリンピック(五輪):スピードスケート>◇女子3000メートル決勝◇5日◇国家スピードスケート館
スピードスケートで5種目に挑む高木美帆(27=日体大職)の初戦、女子3000メートルは4分1秒77の6位に終わった。
5位だった18年平昌五輪から順位を1つ落とした。500、1000、1500、3000メートル、団体追い抜きに出場する1発目のレースで「氷に迷った」と意図した滑りができず不安を残した。金メダルが期待される7日の本命1500メートルに向けて立て直しが急務だ。イレーネ・スハウテン(オランダ)が3分56秒93の五輪新記録で優勝した。
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北京のリンクに迷いが生じた。レース後、高木美は「先週よりも氷(に刃)がさらに、かみやすくなって重たくなっていた」。通常、氷にスケートの刃をグリップさせる滑りだが、会場の温度が高く、想像以上に軟らかい氷に戸惑った。
刃が沈みすぎないように「リズムよく軽めに」ステップしたが200~600メートルのラップ(1周)が31秒24。そのステップを「やりすぎてしまったのかもしれない。1周目に生かし切れなかった。もっと速いタイムで入ろうと思っていたが乗り切らなかった」と肩を落とした。
五輪会場と同様、高地リンクではない長野エムウェーブで行われた昨年12月の五輪選考会では、同じ600メートル時点のラップを30秒63で入り、記録は3分59秒81で国内最高記録を更新していた。この日は明らかに滑りが違っていた。
先月31日から本番のリンクで練習を続けてきた。それでも「迷いが生じた」ことは今後に不安が残る。本番ともなるとメディアの数、招待客ら会場に入る人の数が練習とは違う。さらに数多く持ち込まれるパソコンやカメラ機材なども室温に左右する。それらが氷に影響を与えた形だ。
13日間、最大7レースという過酷な戦いの初陣。メダル獲得でスタートダッシュとはいかなかったが、7日には本命の1500メートルがやってくる。落ち込む暇はない。「初戦が良かったから全部が良いという保証はない。逆にだめだったから、それが続くというわけでもない」と初戦前日に話していた冷静なメンタルで次戦に臨めるか-。
1500メートルへ「リンクの状態を感じられたので、次はイメージがしやすくなる」と語った。平昌では銀。悲願である個人種目の金メダルへ、大事な中1日となる。【三須一紀】
◆高木美帆(たかぎ・みほ)1994年(平6)5月22日、北海道幕別町生まれ。きょうだいの影響で5歳から競技を開始。10年バンクーバー五輪では国内史上最年少の15歳で出場。帯広南商高時代では世界ジュニア選手権で日本人初の連覇。18年平昌五輪では1500メートル銀、1000メートル銅、団体追い抜きで金メダル。日体大から現在同大職員。家族は両親と兄、姉。