W杯は残念な結果でした。1次リーグ突破の可能性がある中で、1つも勝てませんでした。ただ、東京五輪につながるいい経験になったと思います。八村や渡辺が注目され、予選とは全く違うチームになりました。世界大会が初めての選手が多く、世界のバスケットを身をもって感じました。

バスケットを始めたのは父がやっていた影響です。完璧なプレーを求められ、悪いとすごく厳しく指導されました。父がいたからこそ今の自分があると思っています。昨年、日本国籍を取得しましたが、W杯に出られなければ五輪出場も厳しいことは分かっていたので、しっかり自分の役割を果たすことができて良かったと思います。同じチームメートの篠山がいたことも大きかった。普段から仲が良く、毎日顔を合わせているので心強かったです。

ラグビーW杯も見ています。自分と同じように、外国出身の選手が多いですね。自分は日本語が話せないですが、みんな理解してくれているし、苦しいと感じたこともない。全く問題ないので、彼らも大丈夫だと思います。今までいろんな国に住んできましたが、日本は一番安全で住んでいて心地いい。そんな国で最高レベルの五輪が行われるというのはワクワクします。選手とも触れ合いたいし、身体能力の高い選手が多い、水泳やテニス、体操を見てみたいですね。見るだけでも楽しいのにまして出場するとなれば、本当に特別な経験になると思います。

W杯や五輪は1人では勝てない。日本はいい雰囲気だし、国旗を背負って戦うのはすごく楽しみです。五輪で勝つためには、体の強さやスピードで世界との身長差をカバーしなければいけない。60点台でディフェンスを強化して勝つというのは難しいので、強みである俊敏性、シュート力などを磨いて、どれだけ点を取っていくか。W杯では勝てなかったけど、その上をいく東京五輪で、まずは1勝を目指したいと思います。(270人目)