20年東京パラリンピックのマラソンコースが8日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会から発表された。五輪と同様、現在建設中の新国立競技場を発着とし、神田、浅草雷門、日本橋、銀座、増上寺、東京タワー、皇居外苑などの名所を回る42・195キロのコースで、3月に国際パラ陸連(WPA)の承認を得て決定した。

「都内の7区を通過し、スタートとゴールを競技場の大観衆が見守る、パラリンピックでは類を見ないコース」と発表会見に臨んだ組織委・室伏広治スポーツディレクター(44)。同席した日本パラ陸連・増田明美会長(55)は「『ザ・東京』を感じていただける魅力的なコース。五輪と同じということで選手たちには最高の喜びになる。だた、終盤の上り坂はあまりにも過酷です」と、37キロ過ぎからの3キロで約30メートルの上りをポイントに挙げた。五輪と同じコースになるのは08年北京大会以来という。

今月28日にロンドンで行われるパラ陸上マラソン世界選手権で東京大会出場を目指すT54(車いす)の西田宗城(35=バカラパシフィック)は「スタート直後の下りと最後の上りはもちろん、折り返しやコーナーでの駆け引きとスピード感を楽しんでほしい」とアピールした。

東京大会のマラソンは最終日の9月6日に、T12(視覚障害)男女、T46(上肢切断など)男子、T54(車いす)男女の5種目が行われる。スタートは時間は午前7時と発表されているが、暑さによる選手の体調面を考慮し、種目別のスタート順も含めて調整中という。