WH1(車いす)の世界女王・里見紗李奈(21=NTT都市開発)が、初戦で強敵の張晶(中国)に2-1(21-15、17-21、21-17)で競り勝った。

先行し、追いつかれて迎えた最終ゲーム終盤。激しい競り合いが続く中で里見のショットの精度が一気に上がった。相手コートの奥を突き、体勢を崩して前に落とす。16-17から5連続得点で勝負を決めた。

「きつかったです。初戦からレベルの高い相手にラリーで勝ち切れてよかったです」。中国NO・1の張とは初出場優勝を果たした8月の世界選手権(スイス)の準々決勝で勝っているが、9月の中国国際では雪辱を許した。今年になって通算2勝3敗のライバルでもある。

キャリア2年半で世界ランキング、東京パラ出場ランキングで1位に君臨する。WH2(車いす)の山崎悠麻(21=NTT都市開発)と組むダブルスも両ランキングでトップに立つ。その山崎とのペアでも強敵の張晶、徐■■組(中国)を2-0(21-15、22-20)で破って白星スタートを切った。

世界女王として初めての臨む国内大会で注目度も高いが、「私、見られていると頑張れるタイプ。プレッシャーより楽しみの方が大きい」と言い切るほどメンタル面も充実している。昨年に続く単複2冠へ確実に第1歩を踏み出した。

※■は女へんに亭