男子75キロ級は2人の争いになり、工藤俊介(26=ダイテックス)が星野佑介(18=東京都市大等々力高)を15-11の逆転で振り切った。

身長180センチ。長い脚を有効に使って距離を取り、接近してからの積極的な攻撃で最終第3ラウンドで試合をひっくり返した。これまで2戦2敗と苦手にしていた星野を攻略し、「もっともっとレベルの高い練習をして、もっともっと精進したい」と工藤。東京パラリンピックへ向けて、この日の戦い方を磨き上げることがメダル獲得につながる。

17年からパラテコンドーを始めてキャリアはまだ2年余り。しかし、昨年2月の世界選手権で銅メダル獲得の快挙を成し遂げたホープが、世界の強豪と戦うために力を蓄える。

◆工藤俊介(くどう・しゅんすけ)1993年(平5)10月31日、岐阜県生まれ。仕事中の事故で左腕を切断し、テニスを経験した後にパラテコンドーを始めた。18年から大会に出場し、全日本選手権連覇、昨年の世界選手権3位。世界ランキング8位。