全日本テコンドー協会の金原昇前会長が26日、東京都品川区の日本財団パラアリーナで行われたパラテコンドーの東京パラリンピック代表選考会を観戦した。コートサイドの最前列で選手たち熱戦を見守り、合間には協会関係者と言葉を交わすシーンも。「私はパラの試合も全部見てますよ。東京だけでなく、次のパリにつながる普及、強化が必要ですからね」。

パラスポーツでは競泳や陸上のように五輪とパラリンピックの競技団体が別組織のケースが多いが、日本テコンドー協会は16年に協会内にパラ委員会を創設し、一心同体で強化に取り組んでいる。岐阜県羽島市の強化拠点で五輪、パラの合同合宿も行われてきた。「パラを始める選手は初心者が多い。だから健常の選手と練習することはプラスになるんです」。強化体制を巡って選手側と対立し、事態収拾のために会長職を退いたが、“テコンドー愛”は熱く燃えているようだった。