パラ陸上男子走り高跳び(義足T64)の鈴木徹(39=SMBC日興証券)が6日、東京都渋谷区役所でトークショーを行い、開幕まで201日に迫った東京パラリンピックで悲願のメダル獲得を誓った。

「2メートルを超えて、2メートル5なら間違いなくメダルが見えてくる。名前を呼んで応援してもらえる最後のチャンスかもしれない。僕はもちろん、多くの選手をぜひ会場で応援してください」

日本で最初の義足陸上アスリート。00年シドニー大会からパラリンピックに5大会連続出場してすべて入賞している。特に12年ロンドン、16年リオデジャネイロでは4位と、あと1歩でメダルを逃しているだけに表彰台への思いは強い。

昨年11月の世界選手権(ドバイ)で3位になり、6大会連続の東京出場を内定させた。その時に初めてオリジナルの競技用義足を使い、2週間の休みをはさんでオフ返上でトレーニングを続けている。

「義足はカーボンの板バネの部分の硬さや長さなどを調整している。世界選手権では今ひとつだったので、5月までには東京で使うものを完成させたい」

自己ベストは16年、リオ・パラリンピック直前にマークした2メートル2で、義足使用の選手では世界でただ1人の2メートルジャンパーでもある。今年は外海遠征を控え、主に国内の大会に出場しながら東京に備える。集大成といえる決勝1本勝負は9月4日。自己ベストの跳躍で国立競技場に舞い、日の丸を掲げる。【小堀泰男】