日本車いすバスケットボール連盟(JWBF)は15日、国際パラリンピック委員会(IPC)の基準に即した選手の障がいクラス分けの再審査についてオンラインで説明会を開き、パラリンピック出場要件を満たさないと判定された日本代表の女子選手(氏名非公表)について、国内での選手活動を支援していくことを明らかにした。

説明会に臨んだJWBF玉川敏彦会長は「心痛は計り知れないものがある」と選手を思いやり、「今後もプレーが継続できるようにしていきたい」と明言。西川拡志クラス分け部長によるとパラリンピックや国際大会には出場できないが、国内でのプレーは可能という。

IPCは1月、国際車いすバスケットボール連盟(IWBF)が独自のクラス分け基準を持つのはルール違反とし、IPCの基準に従わなければ東京パラリンピックから除外する可能性があると警告。その時点で24年パリ大会からの除外も発表した。

IWBFはIPCの求めに応じ、東京大会に出場の可能性がある障がいの軽い4・0、4・5クラスの世界の男女132選手に対して再審査を実施。日本で対象になったのは男子6人、女子8人で、そのうち女子1人が不適格と判定された。東京大会除外問題については世界で3選手が判定保留となっており、まだ結論は出ていない。

また、IWBFはパリ大会復帰のために1・0~3・5と今回資料を提出しなかった4・0、4・5クラスの選手に対しての再審査も進めている。日本では男女30人が対象になっているという。

◆車いすバスケットボールのクラス分け 障がいの種類や程度で持ち点が定められている。最も重い1・0から最も軽い4・5まで0・5点刻みで8クラスで、コート上の5人の持ち点合計は14点以下でなければならない。1・0は腹筋や背筋などの体幹機能が効かず、座ったままでも体のバランスを取ることが難しい状態。4・5は片大腿(だいたい)切断や軽度の下肢障がいで体幹の両側への側屈運動が可能な状態。