車いすバスケに健常者参加 競技人口増加のため

天皇杯を囲んで健闘を誓い合う、左からパラ神奈川SC古沢拓也、宮城MAX萩野真世、ワールドBBC大島朋彦(撮影・小堀泰男)

車いすバスケットボール天皇杯日本選手権の会見が8日、東京都内の日本財団ビルで行われた。大会は10日から3日間、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで開催され、大会11連覇を目指す宮城MAX、昨年準優勝のNO EXCUSE(東京)に加え、東・西日本の予選を勝ち上がった6チームが参加し、トーナメントで争われる。

クラブチームの日本一決定戦は今年で47回目を迎える。パラスポーツ界でも屈指の伝統を誇る大会で、今回から健常者の出場が認められることになった。大会運営委員会の常見浩委員長は「車いすバスケットボールの競技力向上、競技人口増加のための決定。3年前から検討を重ねた結果、昨年7月から健常者の選手登録を認めることになった」と経緯を説明した。

出場8チームのうち5チームに8人の健常者が登録されている。会見に出席したパラ神奈川SCの日本代表PG古沢拓也(23=桐蔭横浜大)は「うちのチームにも健常の選手が1人います。高さのある選手で攻撃の幅が広がりました」と話し、戦力アップにつなげている。その一方、関係者の間には「天皇杯だけはこれまで通りでやるべきだと思う」という意見も根強いという。すでに地方レベルの大会や日本選手権予選には健常者が出場している。10日からの大会では優勝争いとともに健常者のプレーぶりも耳目を集めそうだ。